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純粋な自然の贈与 講談社学術文庫
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純粋な自然の贈与 講談社学術文庫

中沢新一【著】

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純粋な自然の贈与 講談社学術文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2009/11/10
JAN 9784062919708

純粋な自然の贈与

¥935

商品レビュー

3.6

6件のお客様レビュー

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2014/10/05

[ 内容 ] 贈与は結びつけるエロスを、貨幣は分離するロゴスを持つ。 すべての富は、物質性をもたない「無」の領域から「有」の世界に贈り物としてやってくる。 古式捕鯨の深層構造を探る「すばらしい日本捕鯨」、モースの思想的可能性を再発見する「新贈与論序説」などを収録。 贈与の原理を、...

[ 内容 ] 贈与は結びつけるエロスを、貨幣は分離するロゴスを持つ。 すべての富は、物質性をもたない「無」の領域から「有」の世界に贈り物としてやってくる。 古式捕鯨の深層構造を探る「すばらしい日本捕鯨」、モースの思想的可能性を再発見する「新贈与論序説」などを収録。 贈与の原理を、経済や表現行為の土台に据え直し、近代の思考法と別の世界を切り開く。 [ 目次 ] 序曲 すばらしい日本捕鯨 日本思想の原郷 バスケットボール神学 ゴダールとマルクス バルトークにかえれ 新贈与論序説 ディケンズの亡霊 後奏曲 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]

Posted by ブクログ

2013/11/16

内容は大変に興味をひかれるのだけれど、 どうしてかしらん肌に合わないところがある。 アプローチの違いの問題かな。 定かではなけれども。 インディアンがひどく交際好きで浪費を好むように見えた。インディアンは、たくさんの贈り物を交換し合い、もらったら必ずお礼をしなければ気のすまない...

内容は大変に興味をひかれるのだけれど、 どうしてかしらん肌に合わないところがある。 アプローチの違いの問題かな。 定かではなけれども。 インディアンがひどく交際好きで浪費を好むように見えた。インディアンは、たくさんの贈り物を交換し合い、もらったら必ずお礼をしなければ気のすまない人たちだ インディアンの思考法では、贈り物は動いていなければならないのである。贈り物といっしょに「贈与の霊」が、ほかの人に手渡された。そうしたらそれを別の形をした贈り物にそえて、御返ししたり、別の人たちに手渡したりして、霊を動かさなければならない。 贈与の霊が動き、流れていくとき、世界は物質的に豊かだし、人々の心は生き生きといsてくる ところがピューリタンは、博物館に収めたり、貯めたりする。自分の身の周りに集まってきた贈与の霊の力を、彼らは蓄積し、使わないように所有してしまった 人間の魂の幸福は、つねに大地を循環する贈与の霊とともにあるもの 人が人に、贈り物をする。そのとき贈り物となったものと、それを贈ったり、もらったりするひととの間には、深い実存的な絆が発生する。贈られたものは、人格の一部となり、人は他者の人格ないし魂の一部を、受け取るのだ 贈与も売買も、同じくらい古い起源をもつ。共同体の中ではたがいに売り買いはしなかった ある人が別の人に、何の見返りを求めることもなく、何かを贈る。それに応えて、贈り物を受け取った人は、価値において見劣りしないものを、送り返す。そこには霊の受け渡しがおこる 自分の身体をほかの生き物に捧げつくす修行 存在とは贈与する者である 藝術的創作の本質を、贈与としてとらえる。「あの風」が、私の言葉を語る身体を通過していった。 人間に対する不信や、支配欲、そしてなによりも流動するものへの恐れの気持ちがあるところには、贈与の霊の動きはおこらない。死への恐れ。 人間は心のうちに流動する霊を持っていて、それは生きているときに、「なかまのあいだをあちこちと出歩く」。つまり、人間同士がたがいに言葉を交わしたり、理解や感情を通わせたりするたびに、目には見えない霊が流動をおこして、個体と個体の間につながりをつくりだしている。ところが、人間の中には、生きていたときのマーレイやすくるーじのように心の内部からこの霊を、いっこうに発動させなかった人がいる。 亡霊は、生きていたときに自分の前には幸福への可能性が開かれていたのに、かたくなに他の個体への霊の流動をこばんでいたおかげで、それをみすみす失ってしまった

Posted by ブクログ

2011/07/17

贈与の可能性についての考察。 いかにして外部を引き入れ、この世界を活性化させるかというように読んでしまえば 彼の意図とはずれるのだろうけれど。 それでも、安直に「無の領域」などと言ってしまえば 霊的な言葉と戦うことになる。 その戦いは覚悟の上だったとしても、ヒロイックな感傷を...

贈与の可能性についての考察。 いかにして外部を引き入れ、この世界を活性化させるかというように読んでしまえば 彼の意図とはずれるのだろうけれど。 それでも、安直に「無の領域」などと言ってしまえば 霊的な言葉と戦うことになる。 その戦いは覚悟の上だったとしても、ヒロイックな感傷を携えては駄目だ。 広大な他者の領域、そこに種を播く。 じっくりと真摯に腰を据えて水をやり、耕す。 恩寵ではあるが、奇跡ではない。 それらはあらかじめ無数に存在していた。 常にすでに寄り添っている。亡霊などという言葉に騙されてはならず 数多の未来が今ここに眠っているのである。

Posted by ブクログ

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