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純粋な自然の贈与 講談社学術文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2009/11/10 |
JAN | 9784062919708 |
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純粋な自然の贈与
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[ 内容 ] 贈与は結びつけるエロスを、貨幣は分離するロゴスを持つ。 すべての富は、物質性をもたない「無」の領域から「有」の世界に贈り物としてやってくる。 古式捕鯨の深層構造を探る「すばらしい日本捕鯨」、モースの思想的可能性を再発見する「新贈与論序説」などを収録。 贈与の原理を、...
[ 内容 ] 贈与は結びつけるエロスを、貨幣は分離するロゴスを持つ。 すべての富は、物質性をもたない「無」の領域から「有」の世界に贈り物としてやってくる。 古式捕鯨の深層構造を探る「すばらしい日本捕鯨」、モースの思想的可能性を再発見する「新贈与論序説」などを収録。 贈与の原理を、経済や表現行為の土台に据え直し、近代の思考法と別の世界を切り開く。 [ 目次 ] 序曲 すばらしい日本捕鯨 日本思想の原郷 バスケットボール神学 ゴダールとマルクス バルトークにかえれ 新贈与論序説 ディケンズの亡霊 後奏曲 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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贈与の可能性についての考察。 いかにして外部を引き入れ、この世界を活性化させるかというように読んでしまえば 彼の意図とはずれるのだろうけれど。 それでも、安直に「無の領域」などと言ってしまえば 霊的な言葉と戦うことになる。 その戦いは覚悟の上だったとしても、ヒロイックな感傷を...
贈与の可能性についての考察。 いかにして外部を引き入れ、この世界を活性化させるかというように読んでしまえば 彼の意図とはずれるのだろうけれど。 それでも、安直に「無の領域」などと言ってしまえば 霊的な言葉と戦うことになる。 その戦いは覚悟の上だったとしても、ヒロイックな感傷を携えては駄目だ。 広大な他者の領域、そこに種を播く。 じっくりと真摯に腰を据えて水をやり、耕す。 恩寵ではあるが、奇跡ではない。 それらはあらかじめ無数に存在していた。 常にすでに寄り添っている。亡霊などという言葉に騙されてはならず 数多の未来が今ここに眠っているのである。
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冒頭の「序曲」に、この本の主旨はほとんど語り尽くされている。 人類学で有名な「贈与の循環」を「ものを結びつけるエロスの力」と位置づけ、これに対し「「もの」と「ひと」、「人」と「人」の間に距離をつくりだし、分離する」という「売買」のシステムを対置させる。 後者の市場の論理は、網野善...
冒頭の「序曲」に、この本の主旨はほとんど語り尽くされている。 人類学で有名な「贈与の循環」を「ものを結びつけるエロスの力」と位置づけ、これに対し「「もの」と「ひと」、「人」と「人」の間に距離をつくりだし、分離する」という「売買」のシステムを対置させる。 後者の市場の論理は、網野善彦さん(中沢新一氏の「おじさん」らしい)の、「市場」を「日常の世界での関係の切れた「無縁の場所」」とする指摘(『日本の歴史をよみなおす』)から敷衍されたものだろう。 本書では特に「贈与」をめぐって思考がおしすすめられる。 『カイエ・ソバージュ』の前に書かれたものらしいが、ひとつの考え方として、「思考」の冒険記として、おもしろかった。
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