天国からの案内人 小学館文庫

ギヨーム・ミュッソ(著者), 堀内久美子(訳者)

• 販売会社／発売会社: 小学館
• 発売年月日: 2009/11/11
• JAN: 9784094081510

商品レビュー

2010/10/07

ロマンチックSFとでもいうか～ベストセラー作家の、映画的なスピード感のある小説。
運命の恋に落ちたとき、死すべき運命といかに闘うかというテーマ？
ニューヨ－クで俳優を目指した夢やぶれて、フランスへ帰国しようとしているジュリエット。
冒険心があり、いきいきとした女性。
一方、１年前に妻に自殺された小児科医サム。
荒れた街で育った幼なじみの妻は、過去の苦しみから脱しきれなかったのだ…
偶然の出会いから、思いがけなく恋に落ちた二人。
だが、小さな嘘から、すぐに離ればなれになりそうになる。
ところが…
サムの前には、謎めいた女性グレース・コステロが現れ、ジュリエットは飛行機事故で死ぬはずだったので迎えに来たという…
サムが調べると、その女性は１０年前に死んだはずの警官だった？
写真は全く出会ったときの姿そのままで、実は生きていて１０年たったとも思えぬ姿。
グレースのパートナーだったルテッリ巡査が、グレースを愛していたのに告白も出来ないまま死なれて後悔していると話すが…
グレース自身、死ぬ直前から記憶はなく、ただ使命があることを理解しているだけだという。
頭がおかしい女だとサムは思うが…？
グレースの娘ジョディは、母の死後、一人になってしまい、１５になった今では麻薬中毒になっていた。
偶然にジョディに出会うグレース。一瞬の出会いだが…
これには意味があるのか？
奇想天外だが、筆致はリアル。
スリリングな展開で、読ませます。
ロマンスものと言っていいかなあ。
「時空を超えて」よりも軽め。