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十一月殺日
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 思潮社 |
発売年月日 | 1990/11/01 |
JAN | 9784783703280 |
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十一月殺日
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『We』177号の「乱読大魔王日記」で、中村和恵さんの『地上の飯』のことを書き、その号をお送りしてみようと、おつとめ先の大学のサイトにあったアドレスあて、初めて中村和恵さんにメールを書いた。 もうひとつ『ヒューマンライツ』のほうの本ネタ連載「頭のフタを開けたりしめたり」のタイ...
『We』177号の「乱読大魔王日記」で、中村和恵さんの『地上の飯』のことを書き、その号をお送りしてみようと、おつとめ先の大学のサイトにあったアドレスあて、初めて中村和恵さんにメールを書いた。 もうひとつ『ヒューマンライツ』のほうの本ネタ連載「頭のフタを開けたりしめたり」のタイトルは、中村さんの『降ります』にあったイラストから、コッソリいただいていて、そのことを一度おことわりしようと思いながら、もうそっちの連載も8年くらい経ってしまった。 そうして、お返事をいただいたなかに、「あたまの蓋」について、「垂水千賀子さんの詩集『十一月殺日』の最後に出てくる詩に、あたまの蓋をしめなさい! といつもそばにいるひとに叱るところがあるんです」とあった。 古い詩集だったこともあり、図書館へリクエストしてしばらく待っていたら、ヨソの図書館からの相貸でその本がやってきた。このタイトルをいったいどう読むのか?というのが気になってしかたがないが、詩集をあっちこっちめくってみるものの、手がかりを得られず。(あとで、図書館の書誌情報を探してみてまわったなかに「ジュウイチガツ サツジツ」と書いてあるものがあった) 中村さんが教えてくださったその詩は、「友達」というタイトルで、詩集の最後に収められていた。 冒頭はこうだ。 ▼いつも身近にいる人についてわたしは悩む その人は致命傷の蓋を閉じるのをすぐに忘れる バタンバタンさせたまま やたら動き回るので とにかく におう その人がやってくると ドアの向こう側から つん、とする ほら きた きましたよ (後略) (友達、p.84) 中ほどに収録されている「ゴールのランナー」という詩もおもしろかった。 読んでいって、しまいまできて、モンキーさんの「おべんとうマラソン」(『特急おべんとう号』収)を思い出した。 そのしまいのところはこんなだ。 ▼ (前略) バンザーイ! 一等賞! タコ 歓喜に咽びながら振り返った 両手を高く上げながら ニタアァァリ ニタアァァリ 振り返った と、後ろにタコがいた (ゴールのランナー、p.44) どこでどうやって取り寄せて読んだのか、ほとんど全く記憶にないが、自分が書いた過去記事によると、私はこの詩集を2004年の3月に読んでいるらしい。 読んだ本は、タイトルだったり表紙だったり、どこか断片くらいはおぼえていることが多いが、この本については、全く記憶がない。いったい何をきっかけに知ったのかも、思い出せない。そういう点でも、ふしぎな詩集。 (6/16了)
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