障害があるからこそ普通学級がいい 「障害」児を普通学級で受け入れてきた一教師の記録

片桐健司【著】

• 販売会社／発売会社: 千書房
• 発売年月日: 2009/09/19
• JAN: 9784787300515

商品レビュー

2013/09/29

当たり前のことが当たり前のように実践された経験を綴った本。普通に感動したし温かい気持ちになった。当たり前のことをやるって、そう簡単ではない。

2012/07/31

実際に障害を持った子供たちを受け持ってきた著者による記録。普通学級にいるから、子供たち自身が気づき、成長し得るということが良く伝わる本。
確かに特別支援学校（元養護学校等）では児童生徒間のコミュニケーションよりもどちらかといえば、大人（教員）とのつながりが重視される。かと言ってそれが悪いことなんかではなく、プロから手厚いサポートを受けることができるという見方もできる。
障害の持った子を普通学級に入れたい近所の学校に通わせたいと考える親は多い。重視すべきは彼ら本人の将来を保証すること。親のエゴなんかではない、冷静な目を持って本人に何が必要か判断することだろう。盲目的に１つ前２つ前のことだけではなく１００先のことも考える冷静さがあり、その結果で判断すべきである。やりたいことをやらせるだけが子育て、教育ではない。
一口に障害者と言っても知的障害、身体障害、精神障害と様々な種類があるし、身体障害といっても様々な種類があるだろう。だからすべての障害を持った子供たちを１つのところで見ることは非常に難しい。そこも今後の課題として残っていくところではあるだろう。
機械的に振り分けれられていく現状は改善されるべきだとは思う。ユニバーサルデザインの時代であるので。

2010/08/20

日本で障害児教育というと、特別支援教育だけど、それが果たしてベストな方法なのか？という疑問から読んでみました。

分ける教育と分けない教育。
多分どちらもメリットデメリットがあるはず。
でも、他人を思いやったり、理解したり、尊重したり、そんな人間の根本的な部分は「分けない」ことから始まるんだろうな〜と思いました。
分けないで、いつも一緒に過ごすから少しずつ理解して、助け合ったり尊重したりができるようになるんだ！！と。

もちろん、特別支援だって必要だと思います。
生きてくのに、それぞれ必要なスキルを学ぶのは間違った事じゃない。
でも、誰だって一人で生きていくんじゃなくて、社会で生きるんだから、頼るのも頼られるのも当たり前。
それが前提になって欲しいな〜。

そんな、気持ちが真っ直ぐに書かれている本でした。