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平将門の乱 岩波新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 1981/09/01 |
JAN | 9784004201687 |
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平将門の乱
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平将門の乱
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商品レビュー
4.3
3件のお客様レビュー
当時(10世紀)は律令制度の崩壊期にあたり、諸国の年貢は一旦中央に集めるという大原則をその国家の上流階級自らが崩していこうとする時期でした。さらに俘囚(投降蝦夷)を内地に軍事力として配置したことがさらに混乱を高めます。正規徴税ルートの無力化、蛮族国内化の失敗、いずれも中国でもロー...
当時(10世紀)は律令制度の崩壊期にあたり、諸国の年貢は一旦中央に集めるという大原則をその国家の上流階級自らが崩していこうとする時期でした。さらに俘囚(投降蝦夷)を内地に軍事力として配置したことがさらに混乱を高めます。正規徴税ルートの無力化、蛮族国内化の失敗、いずれも中国でもローマでも見られた現象でした。 地方は地方で武装するしかなかった。となると有力者間の摩擦・対立が武力衝突に発展することも増え、それはまるでヤクザの抗争のように恨みが蓄積した形で続いていく。平将門の乱も、常態化した武力衝突が偶発的に広域反乱に発展したものと考えたほうが良さそうです。 平将門の乱は関東地方の偶発的反乱に過ぎなかったが、西の交通路に位置する群党、瀬戸内海の藤原純友がこれを好機と蜂起したことで国家的な危機に発展します。唐は黄巣の乱で全国統治の力を失い、新羅もすでに崩壊していた。しかし、京都の中央貴族たちはこの危機を乗り切ることに成功します。偶発的反乱ゆえに足許が固まらない将門には藤原秀郷ら、地元の反対勢力を差し向け、東を鎮圧した後に西に向かう各個撃破に成功したのでした。 この結果、源経基や平貞盛らの一族が「都の武者」つまり藤原摂関家ら権門の番犬として活躍するようになります(中央軍事貴族)。地方でも荘園を権門に寄進して権益を守ろうとする動きが強まり(荘園公領制)、武力と財力を高めた皇族・貴族・寺社による王朝文化が花を開く。中央軍事貴族が地方で荘園の治安を守る武者たちと累代の関係を構築し、平氏・源氏による武家政権が誕生するまでには200年かかるのですが、唐や朝鮮半島のように一気に崩壊させるのではなく、古代律令国家を時間をかけて換骨奪胎していったところに日本の歴史の面白さがあるのだと思います。
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将門は父親が早世したために所領を伯父の平国香に押さえられていたが、承平五年(九三五年)に平将門は国香を討ち取った。将門の介入に対して経基は朝廷に平将門が謀反を起こしたと告発した。しかし、この時は将門の主張が認められ、逆に経基は讒言の罪によって左衛門府に拘禁された。 その後、将門...
将門は父親が早世したために所領を伯父の平国香に押さえられていたが、承平五年(九三五年)に平将門は国香を討ち取った。将門の介入に対して経基は朝廷に平将門が謀反を起こしたと告発した。しかし、この時は将門の主張が認められ、逆に経基は讒言の罪によって左衛門府に拘禁された。 その後、将門は天慶二年(九三九年)に常陸国府を襲撃し、印綬を強奪した。腐敗した都の貴族社会に失望し、民衆のため坂東に独立国を築こうとした。当時の民衆は国司からの重税や労役に苦しめられていた。平将門は公を否定する。自分達が当たり前のものと思っていた支配体制として朝廷を否定した。 それまでも将門は一族や他の豪族と私闘を繰り返していたが、朝廷への明確な反乱は国府襲撃からである。瀬戸内海の藤原純友も、それに呼応した。朝廷への反乱は天慶年間からであるが、それ以前の争いも含めて承平天慶の乱と呼ぶ。
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アンコール復刊で再版されました。 10年以上探していた本なので手に入って嬉しいです。 大学の図書館で読みましたが、蔵書にしたくても絶版状態で古書店でも出会えず、10年以上探し続けていました。 将門関連の書籍として名著なので、未読の方は是非。
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