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二つの祖国(二) 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2009/09/01 |
JAN | 9784101104461 |
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二つの祖国(二)
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商品レビュー
4.3
23件のお客様レビュー
太平洋戦争の戦況厳しいなか、とうとう米軍の語学兵である兄賢治と日本軍将兵である弟忠がフィリピンの戦場に居合わせてしまうのはドキドキした。こんな酷な運命があるのかと感情移入した。そして、広島原爆投下による日本敗戦による終戦後にいたる。「血を流し、死を賭けて、忠誠を証明しなければなら...
太平洋戦争の戦況厳しいなか、とうとう米軍の語学兵である兄賢治と日本軍将兵である弟忠がフィリピンの戦場に居合わせてしまうのはドキドキした。こんな酷な運命があるのかと感情移入した。そして、広島原爆投下による日本敗戦による終戦後にいたる。「血を流し、死を賭けて、忠誠を証明しなければならない」というフレーズが2世の苦悩を表していると思った。第3巻は東京裁判に賢治が関わっていくことになるらしい。
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日系2世として生まれ育った賢二。 太平洋戦争末期から始まる物語で4巻の連作。 2巻目では戦場での弟との再会、戦勝国として日本に赴く葛藤、かつて恋仲にあった椰子と広島での再会など印象深いエピソードが沢山描かれる。 1巻より徐々に面白味が増してきた。 3巻も楽しみだ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
日系二世の天羽賢治の弟の勇はアメリカの軍隊に志願して一兵卒として、ヨーロッパ戦線で戦っていた。 勇が所属する、三十六師団四四二部隊(日系二世部隊)はテキサス大隊の救出に向かわされる。 275人のテキサス兵を救う為に、日系人は200人以上が死亡し、約600人が負傷した。 ここでも日系人は虐げられていた。 勇は死亡し、認識票のみが、ツールレークの隔離収容所に居る天羽の家族に渡された。 勇の葬儀には、天羽乙七、テル、賢治と同じ収容所の大野保と長男夫婦、娘だけだった。 乙七の胸にはヨーロッパ戦線で戦死した四四二部隊の息子の表彰と勲章の授与式が、鉄条網の中で行われたことに対する怒りと屈辱があった。 一方、日本軍の立石小隊に属する、弟の天羽忠は最前線のルソン島リンガエン湾に送られる。 天羽賢治はアメリカ軍第六軍第一軍団に属し、リンガエン湾の六万八千人の上陸部隊とともに上陸する。 そこでは、死亡寸前の日本兵の口から、忠がいることを知る。 後に、忠と賢治は、戦場で遭遇する。賢治は誤って弟を撃ってしまった。 忠を捕虜として米国の陸軍病院へ送った。結果、弟の命は取り留める事ができた。 忠は、祖国日本を裏切った兄が許せなかった。兄弟の心にはシコリが残った。 カバルアン・ヒルから日本軍は撤退し、アメリカ軍六師団第二十連隊長のアーノルド大佐は戦闘終了を告げた。 ーーウイキペディアよりーー 第二次世界大戦において、1941年12月22日に本間雅晴指揮する日本軍がルソン島侵攻の際にリンガエン湾に上陸した。1945年1月9日にはダグラス・マッカーサー指揮するアメリカ軍が、ルソン島侵攻の際にリンガエン湾に上陸した(リンガエン湾上陸(英語版)、1945年1月6日 - 1月9日)。 ーーヘンリー・アーノルドーー アーノルドは1945年6月16日の日記に「アメリカでは日本人の蛮行が全く知られていない」「ジャップを生かしておく気など全くない。男だろうが女だろうがたとえ子供であろうともだ。ガスを使ってでも火を使ってでも日本人という民族が完全に駆除されるのであれば何を使ってもいいのだ」と書いている。6月17日の日記には「マッカーサーはさらなる日本攻撃にB29を使う我々の計画への理解が足りていなかった。ジャップの30か所の都市部と産業地域を破壊したうえで侵攻地域となる場所には一か月ごとに20万トンの爆弾を投下し侵攻する日には8万トンを投下することをちゃんと説明したらマッカーサーも気に入ったようだ」とある。7月23日には「スターリンとチャーチルに『現在のペースでB29が飛び続ければ東京には何も残っていないことでしょう。そこで会議することになりますね』と言った」とある[12]。民間人を無差別に虐殺した汚名を後世に残すことになった。 ーー「日刊まにら新聞」Webからーー 一九四五年一月、鹿児島県出身者で構成される旧陸軍歩兵第七一連隊所属の大盛支隊約九百四十人が丘に陣取り、米軍の艦砲射撃や爆撃にさらされ約二週間で八百人強が戦死した。 広島に原爆が投下され、太平洋戦争は終結した。 天羽賢治は米国戦略爆撃調査団の一員として、広島に派遣される。 広島の惨状を目にした賢治は、呆然とした。灰燼に帰した市街を見て、涙で目がかすんだ。 敗戦国日本における東京裁判の米国通訳モニターとして賢治は参加することになる。 …… リアルに綴られる、フィリピン ルソン島での忠の目から見た、日本軍の惨憺たる様子に、戦争の虚しさを感じた。 物語は三巻目へと続く。
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