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愚者の道
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 角川グループパブリッシング |
発売年月日 | 2005/12/26 |
JAN | 9784048839440 |
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愚者の道
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商品レビュー
4
6件のお客様レビュー
エッセイは初めて読了。あ~面白かった!おそらく私は彼女の言う「愚者達」の一人だろうな。愚かなすがる恋愛をした事を思い出した、人に話す事もまだできない恥ずかしい恋だった。だがそれは私や著者に限った事ではなく、殆どの人間は愚者の要素を持ち合わせ、ゆらゆらと揺れているのではないか。著者...
エッセイは初めて読了。あ~面白かった!おそらく私は彼女の言う「愚者達」の一人だろうな。愚かなすがる恋愛をした事を思い出した、人に話す事もまだできない恥ずかしい恋だった。だがそれは私や著者に限った事ではなく、殆どの人間は愚者の要素を持ち合わせ、ゆらゆらと揺れているのではないか。著者が狂人との間を振り子のように揺れ留まっていたと書いたように。また、自分を許す神は存在していると私は考える。裁く神に捕まっているだけで、己の中にも存在はしているのではないか。自分を許すこともまたきっと不可能では無い筈だ。是非お勧め。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ホストにはまったり、美容整形を繰り返したり、デリヘル嬢になったりと破天荒な中村うさぎさんが自分とは何者なのかを見つめ、語る一冊。 自らを愚者と名乗り、何故自分はこのような極端な行為を続けるのかと問いかけ答えている。自分は特別なはずだという思い、ナルシシズム、承認欲求、そんな自分への嫌悪。思えば自分を含め多くの人は10代の頃、自分とは何者かという思いが芽生え、20代の万能感の中それを忘れ、老いの兆しに気づく40代に再び忘れていた問いに気づくのではないか。自分をごまかしきれるほど馬鹿ではなく、かといって、はっきりとした答えを導きだせるほど悟ってはいない。日常ぼんやりと感じるチリチリとくすぶる思いが、辛辣な言葉となって綴られていた。 まるで実験を繰り返すように、自分の問いに答えようと極端な行為を繰り返す彼女の声は、心に刺さって読んでいて辛かった。 彼女がこの先自分の問いにどんな答えを導きだすのか、興味がある。 以下自分用のメモ: おそらく「ナルシシズム」にとって、「思考」は恐ろしいものなのだ。何故なら、「思考」とは「明晰である」ことを求め、「明晰である」には「客観性」が必要となるからである。客観性を持てば持つほど、人は万能感を失っていく。自分は世界の中心であり、全知全能の神であるとすら思いたいくらいなのに、「客観性」という名の神が、それを否定するのだ。 - - - - 中学生の頃、愚者は「私は何者なのか」と考えてしまった。その時に「自分は何者でもない」という気がしたので、「何ものかにならなければ」という焦燥感を抱いてしまった。それば「凡庸であることへの嫌悪」にも繋がったのである。中略。しかし、現在の愚者は、「たとえ凡庸であろうとも、自分は確かに何者かではある」と考え、「自分以外の何者かになる必要はない」と思っている。中略。自分には、中学の頃の自分に対して、きちんと答えてやる義務があるのだ。自分は、じつに、そのために行きてきたのではないか。
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誰もがナルシシズムを満たそうとして必死。穴の空いたバケツ片手に呆然と立ち尽くすイメージ。 差異を語ることの禁忌、そのせいで思考停止に陥ってコミュニケーションブレイクダウン。 「内助の功」幻想を支えているのが実は女性のナルシシズムでもあるという慧眼。
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