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ぴにおん!(4) MF文庫J

樋口司【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 メディアファクトリー
発売年月日 2009/08/22
JAN 9784840128780

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商品レビュー

4.5

2件のお客様レビュー

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2009/08/25

オチが軽いものの上手く盛り上げて完結

未来にある程度の余韻を残しつつ答えを出した完結である。見落としがちだが表紙で二葉が笑っているのがミソ。これだけでも驚きだが本編ではもっと驚く二葉のデレが多数ある。他のヒロイン達も格段にデレている。それは【一章 夢】で顕著だが、第1巻を想起させる夢展開に逆転の趣向を施した秀逸な演出...

未来にある程度の余韻を残しつつ答えを出した完結である。見落としがちだが表紙で二葉が笑っているのがミソ。これだけでも驚きだが本編ではもっと驚く二葉のデレが多数ある。他のヒロイン達も格段にデレている。それは【一章 夢】で顕著だが、第1巻を想起させる夢展開に逆転の趣向を施した秀逸な演出である。続く【二章 恋】では、ヒロイン達の心の奥底にある想いを知った与四郎が「果たして自分の想いは?」と考え、ここで一旦は答えを出しつつも何か釈然としない中で変化が起こる。超能力消失の予兆である。【三章 変】では、与四郎の変化の原因を探りながらも、変わった自分、悩みから解放された自分を内心喜ぶ姿が描かれるが、自助努力なしに得られた幸運への戒めのような雰囲気も背後に漂っており、事実、章末に大変な事態に陥る。心暖まるエピソードからの展開が上手。そして【四章 乱】が本巻の主題であろう。能力を失った与四郎を通して「人が人を好きになるって何だろう」が描かれる。『元の俺って何だ?どうしてみんな新しい俺を嫌うんだ?』との独白が読み手にも迫る。この時、二葉との約束さえ破ってしまう自暴自棄な与四郎に喝を入れるのが誰あろう山田五十六。なかなか男前なセリフを発するが、あえて逆説的に諭すのが本シリーズらしい。この後、自分の本当の本心に気付いた与四郎と、それを優しく寛容に受け止めるヒロイン達との素晴らしいやり取りを経て【終章 嘘】に至る。ここでもヒロイン達の懐の深さを描きながらクライマックスへと向かい、超能力ではなく人として生まれ変わった与四郎の、事ここに至って実にストレートで、こっぱずかしくもアツい告白が行われるのだが、最後は「あれぇ」と肩透かしな軽いコメディオチである。前巻もそうだったが、上手い盛り上げ方に対して少し気の抜ける残念な落とし方である。後日談的エピローグも結局元の鞘だし。でも、何だかホッとする結末であり、与四郎と二葉のやり取りなどは続きが読みたい、つまり2人の未来を見てみたい終わり方である。ただ、最後にケチを付けて恐縮だが、挿絵はもう少し頑張って欲しかった。可愛さ綺麗さが不足だけでなく、今回は本文との乖離も目立った(指輪の位置や服装など)。編集サイドも連座(あるいは主犯?)だろうが、ここまで異なるとさすがに水を差される。

DSK

2011/02/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【ネタバレあり】今まで一番ベタな回だったと思う。展開が速いように感じたが、人を選ぼうとする展開も好感が持てたり持てなかったりだったけど。とりあえず最後のまんじゅう怖いのくだりや、嘘のくだりはよくできていて面白かったし、巻を増すごとに伏線の回収がなされているも良かった。

Posted by ブクログ

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