カリブー 極北の旅人

星野道夫【著】, 三村淳【構成】

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2009/08/25
• JAN: 9784103956044

商品レビュー

2024/10/07

カリブーによって踏み固められた道、倒れた（斃れた？）カリブー、雄大な河川を渡渉するカリブー。
元々シカの仲間を（動物園とかで）見るのが好きなので手に取ったのだけど、紙面からもカリブーたちの歩みによって起こる砂埃や足音を感じられそうなド迫力の写真ばかりで、手にとってみてよかった。撮影日記も載っているので、あの写真はこんな風に撮ったのかな、など想像できるのもよかった。

2022/07/31

写真だけでなく、星野道夫著作集からの引用が多く載っていた。小学校の卒業アルバムからの引用もあり、それが「浅き川も深く渡れ」…道夫少年かっこよすぎじゃないですか。
写真はとにかく素晴らしいです。ただ、トナカイという草食獣なので、アップの魅力がクマより落ちる(個人的見解)ので、草花とか趣向の違う写真がもう少しあると良かったかな、などと思いました。
あとは、検索したら読んだ本と違う表紙になってしまいました。読んだのは横長でカリブーシルエット2頭の表紙だったのです。→後日追記；購入段階で箱入りになっていて、箱の装丁がこのデザインでした。
トナカイって確かに歩くとパキパキ音がするんだよね。動物園のコンクリートの上だから、本来歩くツンドラのようなとこじゃないとこ歩くからする音なのかと思ってたけど、下肢の腱のスナップ音なのね。

2011/12/27

（うわっ・・・！すごいっ！！）

ページを開いた途端、アラスカの冷気を一気に吸いすぎて肺が痛くなった。
思わず（ダメだ…）と、本を閉じ、COFFEEを入れる事にした。
ふ～。落ち着いて、落ち着いて…

（一体何がどうしたと言うんだ。
たかが、写真じゃないか…。）

温かいCOFFEEを飲みながら
さっきのカリブーの幻影を思い返して見る。

（あそこは同じ地球上か？
ここと、そこは本当に繋がっているのか？）

私はもう物を目で見る事にすっかり飽きてしまった。
もっともっと星野さんに近づいて
カリブーをあの場所から眺めてみたいんだ。

すると、ただ生きる方向を目指して爆走する彼らがチラリ。
私の方を向いて
（『意義』や『目的』なんてつまらんよ。）と、

仲間の死が深く沈む地を踏みしだき行く姿が見えた。

なんと、壮大かつ豪快な光景なのであろうか…！

さて、ようやく落ち着いた様だ。
もうページを捲っても大丈夫だろうか？