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日本の歴史(12) 室町人の精神 講談社学術文庫1912
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2009/07/13 |
JAN | 9784062919128 |
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日本の歴史(12)
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室町幕府の安定期からそれが崩壊する応仁の乱までの通史。これまでの歴史では義満の南北合一から応仁の乱に飛んでいたので、描かれなかったところを、政治の底流や文化、人々の生活まで含む広い視野からの歴史が描かれ興味深い。 特に、京都に武家政権ができたことで朝廷との同一化がなされ、室町殿が...
室町幕府の安定期からそれが崩壊する応仁の乱までの通史。これまでの歴史では義満の南北合一から応仁の乱に飛んでいたので、描かれなかったところを、政治の底流や文化、人々の生活まで含む広い視野からの歴史が描かれ興味深い。 特に、京都に武家政権ができたことで朝廷との同一化がなされ、室町殿が武家と朝廷を指揮するだけでなく、天皇がその役割を果たすこともあったというのはとても面白い。 そう考えると、鎌倉幕府・江戸幕府と京都から距離を置いた幕府との比較も面白いものがある。 文化も酒宴と暗殺、陰謀が日常だったという室町政権は、野蛮な坂東武者による殺し合いと粛清・内戦の鎌倉期、武家による秩序の確立と行き詰まるような身分統制の江戸幕府の間にある混沌期だろうか。 根回し、酒宴、二日酔いなど今批判のもととなってる日本の伝統的なコミュニケーションのもとはここにある。 新たな文化の創造を言うのなら室町期の研究を勉強するべきではないか。
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室町時代は将軍家と朝廷の宴会が多かった。足利義持は宴会を頻繁に行い、二日酔いという言葉を登場した。足利義教の臨席する酒宴の場では嘔吐が最高の座興とされた。飽食の弊害が出ていた。 応仁の乱の最中も宴会三昧であった。室町幕府は将軍の権威を高めるために朝廷の権威を利用した。朝廷も幕府が...
室町時代は将軍家と朝廷の宴会が多かった。足利義持は宴会を頻繁に行い、二日酔いという言葉を登場した。足利義教の臨席する酒宴の場では嘔吐が最高の座興とされた。飽食の弊害が出ていた。 応仁の乱の最中も宴会三昧であった。室町幕府は将軍の権威を高めるために朝廷の権威を利用した。朝廷も幕府が必要であった。このために将軍と朝廷は近しい関係であると演出する必要があった。実際に仲が良くなくても、本音は嫌でも付き合わなければならかなった。現代日本の飲みニケーションと重なる。
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恨みを忘れず報復の機会を虎視耽々と狙う人々、コネと賄賂が威力を発揮する訴訟、籤引きによる後継者選び、外聞ばかりを気にかける歴代将軍―。三代将軍義満の治世から応仁・文明の乱にかけての財政、相続、贈与、儀礼のしくみを解明、幕府の権力構造を描き、時代を覆う精神世界に迫る。無為と恐怖と酔...
恨みを忘れず報復の機会を虎視耽々と狙う人々、コネと賄賂が威力を発揮する訴訟、籤引きによる後継者選び、外聞ばかりを気にかける歴代将軍―。三代将軍義満の治世から応仁・文明の乱にかけての財政、相続、贈与、儀礼のしくみを解明、幕府の権力構造を描き、時代を覆う精神世界に迫る。無為と恐怖と酔狂に彩られた混沌に、中世的秩序は崩れゆく。
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