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ヤマトコトバの考古学
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 平凡社 |
発売年月日 | 2009/07/02 |
JAN | 9784582834437 |
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ヤマトコトバの考古学
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「古事記・日本書紀・万葉集等、日本最古の文献に出る、漢語およびごく一部の半島出自とみられる語以外の言葉は、総じて一般にヤマトコトバ(和語)といわれている。」(6p)と始まる、私にとって初めて読むヤマトコトバ研究書である。この最初の「規定」さえも知らなかった私は、弥生時代の小説を書...
「古事記・日本書紀・万葉集等、日本最古の文献に出る、漢語およびごく一部の半島出自とみられる語以外の言葉は、総じて一般にヤマトコトバ(和語)といわれている。」(6p)と始まる、私にとって初めて読むヤマトコトバ研究書である。この最初の「規定」さえも知らなかった私は、弥生時代の小説を書きたいとずっと思っている。ものすごく大胆不敵と言わざるを得ないだろう。今更遅いが、勉強した。著者を知ったのは、NHK「チコちゃんに叱られる」で、「花と鼻は何故ハナというのか?」で出演した専門家だったからである。その考古学的な発想に、信用してもいいかな、と思ったからだ。 以下、その一部をメモする。 ・男(ヲトコ)と女(ヲトメ) ・ 老 壮 青 幼 女 おみな おとな をみな をさな 男 おきな をぐな →壮・幼で男女の区別がないのは、ヒトのありように対する認識だろう。 ・男(ヲ)女(メ)は、メ神、ヲ神。メ鹿、ヲ鹿。ますらヲ(丈夫)、さつヲ(猟夫)、うねめ(采女)、なきめ(哭女)、あやめ(漢女)、河内メ、山代メ、ヲたけび、等々雌雄を使い分ける機能を有する。 ・記紀万葉で万あたりまでの位取りは明確に認識していた。 ・万(よろず)や千(ち)は、すべて、もろもろという意味。 ・要するに「葛(かずら)」とは、縄ないし綱、それを編んだ網や籠といった日常生活に不可欠の多用途の素材であり、奈良時代も、民間では、その採取・製造に30人余もの集団で取り組む価値のあるものだった。蔓性の植物を葛(クズ)と言ったりフジと言ったり、藤葛、甘葛、忍冬(スヒカズラ)、絡石(ツタ)、細子草(クソカズラ)、通草(アケビカズラ)などという。頭に飾る「マサキの葛」等もある。 ・結縄によって、数やその記録を伝えた。かもしれない。縄に結び目をつけて、繰りながら、お繰り延べ、コヨミをしていたのかもしれない。 ・刻木も同様の役割を持っていたかもしれない(南方遺跡)。 ・蚕は書記に既に現れている(仁徳の頃は渡来人の特殊技術だった)。木綿織り機(神具)はユフという。ユフつくる、が枕言葉になっているので、木綿は科の木からも作った。 ・素材は木綿と同じでも、それが衣料に織られた場合は、タヘと呼ばれた。 ・万葉集の「麻」は、「蒔く、引く、刈る、干す、打つ、続(う)む、懸く、織る、晒す」と女の労働として、ある。 ・なる。響る、という神のお告げ的に言っている部分有り。 ・こと問ふ、は、ぼんやりとしたことをはっきりさせること。男女ならば、お互いの意中を確かめる。単に「もの言う」ではない。 ・ソラは天空というより、虚空の意が強く「虚言(ソラゴト)、ソラ耳、ソラんじる、ソラゾラしい」に本来の意味が伝えられて居る。 ・秋津島大和の枕言葉は、もともと豊かな飽食(アキ)のシマの意。飽食の季節が秋(アキ)。それに稲作の祝いの虫である「蜻蛉」の音を重ねたのだろう。 ・古事記や風土記が載せる古老の相伝した古来の語りとは、最期に現にある地名の由来として、いわばオチをつけられることによって、聞く人に真実の語り(いわば歴史的事実)としての実感が芽生えるものだった。
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