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天才・異才が飛び出すソニーの不思議な研究所
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天才・異才が飛び出すソニーの不思議な研究所

所眞理雄, 由利伸子【著】

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天才・異才が飛び出すソニーの不思議な研究所

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 日経BP社/日経BP出版センター
発売年月日 2009/06/29
JAN 9784822247515

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商品レビュー

4.3

4件のお客様レビュー

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2013/11/16

研究内容の概要紹介をしていて、現在のソニーが見据えているサイエンスのトレンドがなんとなくつかめる構成になっている。しかし、そのような内容よりも、各個人の精神性に踏み込んで、研究のシビアさや志の高さを紹介しているのが、刺激になり、良い。

Posted by ブクログ

2012/01/22

p65  所の最も大事な仕事の一つは、「ソニーCSLに合う人」を採ることと所はいうが、「合う」とはどういうことなのだろうか?  「第一に人とは違う視点、考えをもっていること。研究者としてオリジナリティが最重要。第二に自分の研究に情熱をもっていること。どんなに頭がよくても気持ちと時...

p65  所の最も大事な仕事の一つは、「ソニーCSLに合う人」を採ることと所はいうが、「合う」とはどういうことなのだろうか?  「第一に人とは違う視点、考えをもっていること。研究者としてオリジナリティが最重要。第二に自分の研究に情熱をもっていること。どんなに頭がよくても気持ちと時間を研究に集中させない限り成果は出ない。第三に人類と社会のために研究する善意の人であること。結果として金持ちになるのならよいが、金儲けを第一義に考える人は合わない」。そしてソニーCSLが培ってきた研究所としての文化を受け入れ、引き継いでくれることも重要なポイントだと考えている。 所の頭の中には、ソニー本社をはじめ、さまざまな企業、国立大学、、、の給与体系が詰まっている。 p238 暦本は、「『好きな研究を自由にやってよいといわれた時に、あなたは何をするか?』が、ソニーCSLの究極の問いかけであり、その答えを見つける場。また、多くの変人と知り合いになれる場所」といっている。 p249 「研究者を育てることはできない。『邪魔をしない』、『じっと待つ』、『本当のことをきちんという』、この三つを守っていれば、力のあるものは自分で育ってくる。それ以上のことは、第三者にはできないと思っている」 p17 ・世界的にみて、極めて高いレベルの研究を行う研究所を「日本」につくる。 ・世に貢献できる最先端の仕事、コンピュータ史に残るような仕事をする。 ・世界に人材を求め、学位(Ph.D)取得者しか採らない。 ・基本的には各研究者がやりたいことを自由にできるシステムにする。 ・年次雇用の年俸制にし、研究者には自由に伴う責任を担って仕事をしてもらう。契約の継続、年俸については一年ごとに所とディスカッションする。 ・年俸や環境については、国際的にも遜色のない条件・待遇を与え、優秀な人材の確保をはかる。待遇の基本として、すべての研究者に個室を与える。 p18 この研究所構想には、所が一九七〇年代後半からよく訪れていた米国の3つの研究所の印象が大きく影響している。AT&Tベル研究所、IBMトーマス・J・ワトソン研究所、ゼロックス・パロアルト研究所で、いずれも一時代を画した有名な研究所だ。 ・ ・

Posted by ブクログ

2012/01/03

本書は、茂木健一郎氏が所属するソニーCSLについて記したものである。 ■ソニーCSL設立経緯 ・1987年、研究所出身の堀昌夫とNeWSの開発チームを率いていた土井利忠が、当時慶応義塾大学理工学部電子工学科の助教授であった所を訪問。コンピュータ関係の研究所設立を打診。二週間で...

本書は、茂木健一郎氏が所属するソニーCSLについて記したものである。 ■ソニーCSL設立経緯 ・1987年、研究所出身の堀昌夫とNeWSの開発チームを率いていた土井利忠が、当時慶応義塾大学理工学部電子工学科の助教授であった所を訪問。コンピュータ関係の研究所設立を打診。二週間で所がドラフトを作成、その後二ヶ月後には経営会議を通過 *NeWS(ソニーのワークステーション)→破格の価格性能比を備えたマシンとして国内シェアトップに立つ ・ドラフトの内容 - 世界的に見て、極めて高いレベルの研究を行う研究所を「日本」に作る - 世に貢献できる最先端の仕事、コンピュータ史に残るような仕事をする - 世界に人材を求め、学位(Ph.D)取得者しか採らない - 基本的には各研究者がやりたいことを自由にできるシステムにする - 年次雇用の年俸制にし、研究者には自由に伴う責任を担って仕事をしてもらう。契約の継続、年俸については一年ごとに所とディスカッションする - 年俸や環境などについては、国際的にも遜色のない条件・待遇を与え、優秀な人材の確保をはかる。待遇の基本として、すべての研究者に個室を与える ・研究所の規模はソニーの売り上げの一万分の一。大き過ぎると貢献度を問われ重要な研究が出来なくなる(現在の予算は8~9億円で、30人程度の人員規模が限界) ■研究所マネジメント ・この研究所の使命は市場のニーズに答えることではなく、将来花開くシーズを探し出すこと ・僕の仕事は二つしかない。一つは研究所の向かう方向性を決めること。もう一つは人材のマネージメント。ここに合う人を採ること、ここを卒業しようという人の手助けをすること、ここに合わない人には辞めてもらうこと ・合うとは第一に人とは違う視点、考えを持っていること。第二に自分の研究に情熱を持っていること。第三に人類と社会のために研究する善意の人であること ・一つ一つの研究を深く知っている訳ではないが、今の流れの中で、何が今後の世の中を変えていく原動力になりうるか、常に自問自答している ・最終的には分野やテーマではなく、人で選んでいる ・具体的な評価基準。テーマの重要性とオリジナリティが一番、次に著書や論文、特許出願、ソフトウェア開発などの質と量、国内外の学会活動の状況、製品化やソニーのブランドイメージへの貢献が総合的に判断される ・1993、4年頃からコンピュータサイエンスが基礎研究の対象となる時代は終わりつつあり、新たな方向性の基盤を制定 - コンピュータの応用によって新たな地平を見出す研究であること - どこかの時点で、ソニーの事業と接点をもつ可能性がある研究であること - 大きなイノベーションをもたらす新規の研究分野の開拓であること - 長期的なサイエンス研究のみならず、短中期的な成果が期待されるエンジニアリング研究も行い、かつ両者のバランスをとること - サイエンス研究者とエンジニアリング研究者を分離せずに、同じ場で研究させ、相互理解更には相乗効果をはかること ■コンピュータサイエンスからの脱却 ・北野宏明 システムバイオロジー 生命をシステムとして理解、生命現象をシステム論を経由させて物理・化学へと結びつける 生命システムにおいては「ロバストネス(頑健性)」が設計原理の鍵を握っているとみている *ロバストネス・・・システムが色々な擾乱に対してその機能を維持する力 ・暦本純一 センソノミーで都市空間に感覚器(センサー)を導入して知覚系をつくり、都市空間の神経系であるネットワークと繋げサイバネティックアースを創る ・高安秀樹 経済物理学の提唱 半導体製造データを解析し、年間数十億円の効果 ・茂木健一郎 ・桜田一洋 遺伝因子と環境因子の結合にチャレンジ インテリジェントヘルスケアソリューション ■Technology Promotion Office ・研究と営業を切り分ける(一級の研究員の成果に付加価値を付け、切り口を見出して売り込む) ・半導体の歩留まり、クウジット設立(プレースエンジン搭載)、SCE(サイバーコード→アイオブジャッジメントに搭載) ■オープンシステムサイエンス ・これまでの科学技術の方法論=対象の基本原理を探る「分析(Analysis)」、目的の機能を手に入れる為の「合成(Synthesis)」 ・目的達成のため、全体を把握しながら組織内外の環境の変化を見極め、持続発展するように様々なことを行っていく「運営(Management)」の視点 ・所にとってソニーCSLとは? → 「人生そのものかな?」

Posted by ブクログ

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