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静かなる天使の叫び(下) 集英社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2009/06/30 |
JAN | 9784087605815 |
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静かなる天使の叫び(下)
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商品レビュー
4.5
4件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
1930年代、ジョージア州の小さな町で起こった連続殺人事件。その町で生まれ育った主人公にとって、その連続殺人事件は、終生つきまとって離れ得ぬ事件となる。 物語は連続殺人事件の犯人を探すフーダニットミステリーを主軸として、残虐な殺人事件を描くサイコ、冤罪と闘うリーガルのミステリー要素も含みつつ、主人公の半生記、青春小説、立志小説、トラベル物と多面的な要素を併せ持つ。 その複合が見事に調和して重厚な織物のような、絵巻のような文様を描いており、文様を読み解く面白さは読み手冥利につきる。 あえて難点を言えば、犯人の心理描写が少なくて「なんでこんな残虐な事件を起こしたのか」が読み手に伝わらないこと、あとこれは読者の好みだが、救いが少ないこと、ぐらいだろうか?どっちも読後の後付けイチャモンで、読んでいる間は、行間詰め詰めで話も決して軽くないのに、ページを繰る手が止まらない、活字依存症的快感を十分に味あわせてくれた。 未知の小説の中に、こういう傑作が多々あるんだから、海外ミステリーの器はデカいなと改めて感心させられた1作だった。
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ミステリとしてよりも、文学的な味わい方を求める作品で、苦労人らしい著者の人生経験と創作に懸ける意気込みが熱く刻み込まれている。 物語は、第二次大戦前夜の米国ジョージア州の田舎町に住む少年ジョゼフの一人称で進み、その後三十年にもわたって続くこととなる幼女連続殺人を中核とする。主人...
ミステリとしてよりも、文学的な味わい方を求める作品で、苦労人らしい著者の人生経験と創作に懸ける意気込みが熱く刻み込まれている。 物語は、第二次大戦前夜の米国ジョージア州の田舎町に住む少年ジョゼフの一人称で進み、その後三十年にもわたって続くこととなる幼女連続殺人を中核とする。主人公は、刻々と変化していく環境の中で事件の謎を追い、遂には真相へと辿りつくのだが、結末で明かされる真犯人は唖然とするほど捻りが無い。そもそも謎解きで読者の興味を引っ張ることを放棄しており、物語の構成/展開も筆の赴くままに仕上げたという感じだ。ジョゼフが家族や隣人、学校の友人や教師など、様々な関係性の中でどう成長していくかを描くことに主眼を置いており、そのひとつひとつのエピソードにマロリーは力を注いでいる。特に、ニューヨークで暮らし始めたジョゼフが文学者の卵らと非生産的ながらも生き生きとしたやりとりを繰り広げるあたりは躍動感に満ちている。 章の合間には、真犯人と対峙している「今現在」の主人公の独白を挿入しているのだが、その暗鬱な悔恨は、やや過剰で緊張感に欠ける。衝撃性の薄いラストに、このパートは大袈裟過ぎて不要だろう。
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連続殺人犯に人生を弄ばれた男の物語。その幸福の絶頂から奈落の底に落ちるまでの展開にくらくらするわ。ミステリーと云うより主人公の半生を描いた小説として面白かったっす。
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