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戦争の法 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2009/06/10 |
JAN | 9784167647056 |
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戦争の法
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商品レビュー
4.2
19件のお客様レビュー
最初の手記?説明?の部分が辛かったが、何とか読み進めて良かった。 尻上がりに面白くなった! 僕が大好きな伊坂幸太郎さんが影響受けたと言ってた方の作品。 いつまでも冷静でそれがよかった! 4.5 / 10点満点中
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今まで出会った中で最上級の娯楽小説だ。ひねた考えを持つ人はぜひとも読んでほしい。佐藤女史の小説はいずれも秀作揃いだが、この作品はひときわの完成度と親しみやすさを持つ。倉橋由美子の『聖少女』等が好きな読者には喜んで迎えられる作品であろうと思う。
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好きだなあ、この作品。 佐藤亜紀という作家は、「賢いのに(賢いから?)転落していく人物」を描くのが、抜群に上手いと思う。冷淡にも思える文章なのに、重いが自在な感じがして、諦観のようなものが漂っていて、にもかかわらず、日本的ではないロマンの香りがする。 N県という日本の一地方が舞...
好きだなあ、この作品。 佐藤亜紀という作家は、「賢いのに(賢いから?)転落していく人物」を描くのが、抜群に上手いと思う。冷淡にも思える文章なのに、重いが自在な感じがして、諦観のようなものが漂っていて、にもかかわらず、日本的ではないロマンの香りがする。 N県という日本の一地方が舞台でも、田舎特有の淀んだ空気と人間関係の中だからこそ起こったことであっても、それでも日本離れしたロマンチシズム。これっていったいなんだろう。 序盤は、ちっともページが進まない。だけど、回想に入るとサクサク進む。特に、伍長という人物がすこぶる魅力的。キレ者だがどこか甘くて愛嬌のある悪党ってどうしてこんなに魅力的なんだろう。 戦争って、なんなんだろうな。大義名分とか、そんなのとはほど遠いところの、その辺の人たちがありふれた事情と欲望にまみれてドンパチやらかす、戦争ってなんだろう。そんな非日常が日常だった時代をリアルで過ごした「私」にとっては、戦争が終わってしまった後の時代は「余生」みたいなものなんだろうな。 序章で「これはフィクションだから」と書かれてしまっていることで、なんとなく煙に巻かれたように、書いてあることの何を信じればよいのかわからなくなる。もしかすると、N県独立運動自体がまったくの作り物なのかもしれないし。それでも、「私」のシニカルで冷静で俯瞰的な視野だけは本物で、だからこそ、文章の内容や登場人物の実在非実在はともかく、この「事件」の形をもって書かれた「人間(の欲望やら本質やら)」は確かに本物なんだろうと感じてしまう。その時点で、すでにこの「回想録」の術中にはめられてしまっているのだろう。
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