ヴァニタス 亀井徹画集

亀井徹【著】

• 内容紹介: 17世紀のオランダの静物画で中心的な主題である「ヴァニタス(Vanitas)」とはラテン語で「空虚、はかなさ、虚しさ」を意味する。唯一無二の世界を築きだすヴァニタス画、世紀末象徴派にインスパイアされたナルシスティックな変身譚、セルフヌード、肖像画などで一躍注目される、美貌の青年画家の第一作品集。
• 販売会社／発売会社: エディシオントレヴィル/河出書房新社
• 発売年月日: 2009/05/31
• JAN: 9784309908335

商品レビュー

2011/02/27

インドの神画と南米の濃密な空気を足して割ったような画集である。
モチーフは骸骨、目玉、毒々しい花、獣人、昆虫など。
それらがおぞましく組み合わさり、肉の溶け出す臭いと花の匂いとが湿気のように、何故か、顔回りに纏わりつく。この感覚は、夏の夕暮れ時に群れをなした小虫が宙に浮かんでる中、汗まみれの顔で通り抜ける行為に酷似している。