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叙情と闘争
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叙情と闘争
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商品レビュー
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5件のお客様レビュー
交遊する人の幅が広さに驚く。 もちろん政財文様々な顔をもち、 顔が広いのは当たり前だが、 思想的な振れ幅も左右両極、 全編社会主義的理想が貫かれてはいるものの、 実際には思想的にそりがあわなそうな人たちとの交流が かなりある。 あとがきにもあったが、本当にこの人はどんなものでも...
交遊する人の幅が広さに驚く。 もちろん政財文様々な顔をもち、 顔が広いのは当たり前だが、 思想的な振れ幅も左右両極、 全編社会主義的理想が貫かれてはいるものの、 実際には思想的にそりがあわなそうな人たちとの交流が かなりある。 あとがきにもあったが、本当にこの人はどんなものでもよいものを吸収しようとしてしまう人なんだろうと思う。 理想とする社会、 それとはまったく違う社会の中で 引き裂かれる心が淡々とほんとうに淡々と 綴られているのが面白かった。
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地元の図書館で読む。非常に興味深い本でした。新聞の連載時も、何度か読みました。そのときも面白いと思いました。今回も面白いと思いました。新しい事実はありません。ただし、未来の歴史家が研究する場合、この本が底本になります。上野さんとの対談本は、セゾンがテーマです。それ以外の部分は薄い...
地元の図書館で読む。非常に興味深い本でした。新聞の連載時も、何度か読みました。そのときも面白いと思いました。今回も面白いと思いました。新しい事実はありません。ただし、未来の歴史家が研究する場合、この本が底本になります。上野さんとの対談本は、セゾンがテーマです。それ以外の部分は薄いです。それに対して、この本は、全てが書かれています。
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文化とビジネスの国境を消したスティーブ・ジョブズが召された今年、永江朗「セゾン文化は何を夢みた」に背中を押され、ずっと積読だった本書を手にしました。時代の変わり目の先頭に立ち、文化とビジネスを交流させ続けたセゾン・グループ、それは詩人であり、経営者であった著者の背負っている現実と...
文化とビジネスの国境を消したスティーブ・ジョブズが召された今年、永江朗「セゾン文化は何を夢みた」に背中を押され、ずっと積読だった本書を手にしました。時代の変わり目の先頭に立ち、文化とビジネスを交流させ続けたセゾン・グループ、それは詩人であり、経営者であった著者の背負っている現実と夢みている理想の産物であったことがよくわかります。その資質の根底には父への反発と母への思慕があるように感じられました。政治、経済、文学、音楽、演劇、そしてロシア、中国、様々な領域を駆け巡り、様々な人々との交流していく様子は日本の戦後史の豊かな流れ、そのもの。実業を誰も踏み入れたことのない肥沃な大地に流し込みながら、しかし、「自分の好きなもののビジネスはしない」「職業と感性の同一性障害というべきズレ」と頑なに経営者としての自分と芸術家としての自分の距離を取る姿が繰り返し述べられています。経営と芸術をことさら峻別する繊細さがセゾン・グループが消えてしまった理由に思えました。辻井喬と堤清二というダブルネームであることが、文化とビジネスの融合を未完のものにしたのでは?ということです。とはいえ、彼の「叙情と闘争」が開花した80年代は、無印良品に代表されるように今の日本にとって必要な季節であったことを再認識しました。
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