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今ここにいるぼくらは 集英社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2009/05/19 |
JAN | 9784087464351 |
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商品レビュー
4
8件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
作者は私と一つ違いの同世代だ。 同じ時代を生きてきた人。 ……あなたは幸せでしたか? 『今ここにいるぼくらは』 川端裕人 (集英社文庫) 主人公の博士(ひろし)の小学一年生から六年生までの出来事が、七つの章立てで描かれる。 が、なぜか時系列はバラバラである。 「ムルチと、川を遡る」は、一年生の話。 年上のガキ大将たちと“川の始まり”を探す探検に出かける。 「サンペイ君、夢を語る」は五年生。 博士はクラスで浮いているサンペイ君と仲良くなり、釣りをし夢を語り合う。 「オオカミ山、死を食べる虫を見る」は四年生。 裏山に住む老婆・オニバと、犬・ルークに出会う。 オニバの“死”を、博士と妹の絵美は見届けるのだ。 「川に浮かぶ、星空に口笛を吹く」は六年生の話。 宇宙に憧れる大学院生のコイケさんと博士たちは、学校の屋上でUFOを呼ぶ。 「影法師の長さが、すこし違う」は三年生。 関西から引っ越してきた博士は、クラスメイトたちに関西弁を笑われ心を閉ざす。 影法師の長さが、前に住んでいたところと違うことで、自分の居るべき場所が分からなくなってしまうのだ。 「山田さん、タイガー通りを行く」は六年生の秋。 帰国子女の転校生・山田さんに、博士は淡い恋心を抱く。 「王子様が還り、自由の旗を掲げる」は六年生の冬。 サンペイ君のおじさんでもあり、かつて自分の居場所を見つけられずにいた博士を救ってくれた王子様・セイジさんが帰ってきた! 時系列で並んでいないことの効果については解説でも触れられているが、レールに乗っかって運ばれていくだけのありきたりな成長譚にはしたくなかったのではないかと思う。 大人から見た子供の成長と、子供自身が感じる自分の成長は違う。 この物語は、子供たち自身がリアルタイムで感じるダイレクトな感情が描かれている。 ところで、この話を読み終えたとき、作者に訊いてみたいことがあった。 博士と絵美の目の前で、オニバの死体を虫に喰らわせたのはどうしてか。 「王子様が還り、自由の旗を掲げる」という素敵なタイトルがつけられた締めくくりの一編が、子供たちの憧れの王子様の逮捕という形で幕を閉じるのはなぜか。 オニバの死を美しく描いて、子供たちに“死”に対する尊厳の気持ちを持たせるということも、やろうとすればできただろうし、王子様だったセイジさんが王子様でなくなってしまったことの、彼らなりに納得できる理由を、子供たちに授けて終わることもできたはずだ。 でも、あえてラストを汚すことで物語がよりリアルになり、読後感はあまりよくないけれど、それはそれでとてもよかったと思う。 実際そうだと思うんだよね。 子供のころの様々な出来事をきちんと消化しきれないまま、みんな大人になってないかな。 しかたがない、で強制終了なんて、いっぱいあったもの。 登場人物のキャラクターが漫画っぽすぎるのは気になるが、チキンラーメン大好きコイケさんは面白かった。 もう一つ気になることは、一章と五章にだけ差し込まれている一人称の語りかけ文。 この「ぼく」は、いつの博士なのだろう。 「ぼくは今ではとっくにあの時のムルチの年齢を超え、結果的に遠く旅をした。もっと大きな川を見たし、飛行機に乗って別の国にも行った。そして、今はきみとこの場所にいるんだ。」 「いつかきみが出会うものと、ぼくがこれまでに出会ったもの。それらはつながっているような気がする。」 「だから、ぼくはお節介にもきみに囁きかけるんだよ。 ぼくたちは一人ぼっちだ。それも悪くない。」 ……これは大人になった博士なのかな。 それとも少しだけ成長した博士なのかな。 この語りかけはすごく重要な役割を担っているのに、一章と五章だけで、ラストにないのはどうしてなのだろう。 「豊かな孤独」 という言葉が、解説にあった。 子供の物語なのに、孤独なんだ…… うーんそうか…… なんか妙に納得してしまう。 博士は結局、自分の居場所を見つけたのかな。 博士の子供時代は“川”とともにあった。 水脈を辿れば過去へも未来へも繋がれることで、想像の世界は無限に広がった。 川に浮かんで流されながら星を見るシーンは、どこか母体回帰を思わせる。 泣かへん、と自分に言い聞かせながらムルチたちと川を遡ったあの日の博士は、今、大人になって私になっている。 そんな気がした。 少し苦くて切ない気持ちになる一冊でした。
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小さい頃から冒険が好きだった主人公が大きくなっても宇宙人などの非現実的なものと仲良くなるところがすごいなと思い、感心した
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ま、たまにはこういう本も読みたくなるわけで。 自分が小学生の頃とは別の、こんな時代もあったのだなぁ、と、しみじみ。 こういうこと、したかったな…
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