世界の果て

中村文則【著】

• 販売会社／発売会社: 文藝春秋
• 発売年月日: 2009/05/14
• JAN: 9784163279404

商品レビュー

2024/10/11

混沌とした暗さが溢れる短編集。
他人の頭の中に入り込んだような没入感があるんだけど、やっぱり他人なので読み終えるごとに我に返って「なんだったんだ今のは」って思っちゃう感じ。
筒井康隆と三島由紀夫を掛け合わせたような混沌でした。

2022/10/23

中村先生の仄暗い世界観は好きだったけど、これはただ暗くて感情移入できずよく分からなかった。自分の理解力が足りなかったかな…。
ただ最終話、社会的弱者であろう若者が、人を殺すことで劣等感を克服しようとする気持ち、自分の世界を変えようとする気持ち、そしてそれが(潜在的に力で勝つのが難しいと思っているであろう、自分をいじめた人や若い男性とかではなく)老人や女性や子供に行く気持ち、がリアルだなぁと思った。
全然分からないけど、犯罪者とされる人たちが似たような心を持って犯罪に至った事件が多々あったのではないかと思うリアルさがあった。ヒミズみたいな。
どう着地したのか、私は分からなかったけど…。

2022/08/10

他の人の感想にもあったが、何を読んでいるのかよく分からなくなった。話が繋がっているような、不思議な感じ。なんとも気分が沈んでいくような。再読する気力はないかな。