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前夜(上) 講談社文庫
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前夜(上) 講談社文庫

リーチャイルド【著】, 小林宏明【訳】

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前夜(上) 講談社文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2009/05/15
JAN 9784062763288

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商品レビュー

3.7

6件のお客様レビュー

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2024/05/19

▼ワンパターンの面白さ。エンタメとしてはそういうのが極上かもしれませんね。 言ってみれば「名探偵ジャック・リーチャー」というシリーズです。登場が2000年。現在続行中。 そのシリーズ中の、言ってみれば「前日譚。ビギンズもの」です。 ▼リーチャーさんのシリーズは、以下のようなテ...

▼ワンパターンの面白さ。エンタメとしてはそういうのが極上かもしれませんね。 言ってみれば「名探偵ジャック・リーチャー」というシリーズです。登場が2000年。現在続行中。 そのシリーズ中の、言ってみれば「前日譚。ビギンズもの」です。 ▼リーチャーさんのシリーズは、以下のようなテイストです。 ・映画ではトム・クルーズが演じたんだけど、小説のキャラとしては本当は190cm近い大男(クルーズさんは割と小柄だけど)。 ・着のみ着たまま、所持品はパスポートと歯ブラシ、常に旅している住所不定人間。(キャッシュは持っているんだろうけれど) ・元軍人(それも軍隊内警察のエリート)。ヤメ軍人。  その恩給とか年金とかあるから、それで現金はたまに引き出す。 ・というわけで頭がよくて無茶苦茶腕っ節が強く武器にも精通。 ・でもアメリカ的右翼ではなくて、むしろリベラル志向(筆者は英国人)。設定がそもそも欧州生まれのアメリカ人である。 ・なんだけど、ヒッチハイクとか、アメリカ的定食屋とか、コーヒー大好きとか、「アメリカ的庶民性」もあざとく?豊かにまとっている。 ・大抵、軍隊内外の「権力者の悪事」がテーマ。システムが腐敗して行き詰まったアメリカが描かれる。 ・いわゆる職業的探偵ではないので、大抵、彼の過去関係か、あるいは偶発的な事件に巻き込まれて、それを解決して悪を破壊して去って終わる。 ・途中で必ず美女と知り合って、恋仲になって、最後は別れる。 ・頭がよくて驚異の記憶力を誇るが、何より格闘や殺し合いになったときに100%勝利する安心感(笑)。 ・大抵、前半は真犯人黒幕がわからない。事件の全貌がわからない。真の動機が分からない。その「分からなさの中で悶えて悪戦苦闘する様」「そういう中で主人公が行う文明批評や感想戦」がそれなりに面白い(でもこれはあらゆるミステリーの鉄則ともいえる)。物語の6割7割のところでそれらが分かって、分かったらあとは戦って勝利して終わる。 ・大抵、「殺されても仕方のない極悪人」が最後は出てくる。そうじゃないと、最後に主人公が相手を徹底的にやっつける(殺害する)ことの満足感とか正当性が薄くなるから(笑)。 ・そのための逆算論理でいうと、極悪人である敵役はけっこう残酷な悪行を行う。それがけっこう、残酷であることが必ずそこそこちゃんと描かれる(そこ描かないと、終盤で主人公が敵役をやっつけることが正当化できない) ・筆者が意図的に、「どのシリーズから読んでも楽しめるように」作られている。基礎設定は毎回巧みにゼロから語られる。 ▼この「前夜」は、リーチャーさんがまだ軍隊にいた頃の話で、軍隊内の犯罪に巻き込まれて、最後はそれを解決して終わります。 大まかそれでも前記の特色はすべて備えていますが(笑)、あえて言えば、「とにかく要所要所でリーチャーが格闘戦に勝つ」という要素が少なめかと。それなりに楽しめましたし、そういう視点で書いているからではありますが、軍隊っていうのも言ってみれば「しんどい会社」みたいなかんじですね。 以下備忘ネタバレ。 もうかなり忘れていますが(笑)、確か、 ・ベルリンの壁が壊れて冷戦終わった頃で ・米軍内は特に陸軍が「縮小?リストラ?」の危機 ・という背景に、他部署を貶めて自部署を守ろうという陰謀団ができる。 ・その陰謀が書いてある秘密書類 ・その首謀者の偉い軍人が心臓発作で急死 ・その人は実は同性愛者で、死んだときに恋人(軍人)と一緒にいて ・秘密書類が流出したことから、残された陰謀団が関係者を殺していく。 ・リーチャーは犯人疑惑をなすりつけられるが奔走して解決。 だったと思います。

Posted by ブクログ

2021/12/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ジャック・リーチャーシリーズの8作目(邦訳は5作目) リーチャーが現役MPだった頃の話し。 第一作目で殺された兄も病死した母もまだ生きていた頃。リーチャー1989年で30歳ってことは、今62歳か。 下巻が楽しみだな。 以下Amazonより---------------------------------- 去りゆくふたつの家族。ひとつは母。ひとつは、軍隊。 英国バリー賞最優秀長編賞受賞作 ベルリンの壁が崩壊し、世界が冷戦終結に向けて動き始めた1989年暮れ、機甲師団の将軍が死体で発見された。場所はうらぶれたモーテル。重要な会議に向かう途中、なぜ片道500キロの寄り道をしてそんな所に行ったのか?続いて彼の妻が遠い自宅で、デルタ隊員が基地内で惨殺される。〈バリー賞受賞作〉 「上巻の読破だけではすまないエンディングが下巻に待ち受けている。リーチャーのこの正義感には異議のある読者もいるだろうが、これがジャック・リーチャーなのだ。」――<訳者あとがきより>

Posted by ブクログ

2021/02/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2021/2/6読了  リーチャーの現役MPの時代、ベルリンの壁崩壊の時の話。NATO米機甲師団の幹部達は組織生き残りをかけて他の軍組織の優秀な次世代司令官達の暗殺を計画していた!この秘密計画とゲイやデルタ・フォースが絡む殺人事件に紛れたものをリーチャーが解きほぐしてゆく。リーチャーの母がパリ占領下のレジスタンスの英雄だったエピソードも披露される。意地悪な無能上官ウィラード大佐をアメリカ的正義で抹殺する結末はどうなんだ、ン〜?

Posted by ブクログ

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