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茶道をめぐる歴史散歩 遊子館歴史選書12
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茶道をめぐる歴史散歩 遊子館歴史選書12

井上辰雄【著】

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茶道をめぐる歴史散歩 遊子館歴史選書12

定価 ¥1,980

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 遊子館
発売年月日 2009/05/15
JAN 9784946525988

茶道をめぐる歴史散歩

¥550

商品レビュー

3.5

3件のお客様レビュー

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2021/01/19

見開き1ページにつき1つの話題が書かれているので、わかりやすいです。天目山や小林逸翁など、山梨ゆかりの話題も含まれています。

Posted by ブクログ

2013/06/17

京都を旅した時、建仁寺と高山寺でお茶の石碑を見かけ、お茶は中国から僧侶を通じて伝わったということを知りました。 建仁寺にある「茶碑」は、宋から茶の種を持ち帰った栄西を記念して建てられたもの。 栄西から茶の種を送られた明恵が、高山寺で茶を栽培したことから、「日本最古の茶園」の石碑...

京都を旅した時、建仁寺と高山寺でお茶の石碑を見かけ、お茶は中国から僧侶を通じて伝わったということを知りました。 建仁寺にある「茶碑」は、宋から茶の種を持ち帰った栄西を記念して建てられたもの。 栄西から茶の種を送られた明恵が、高山寺で茶を栽培したことから、「日本最古の茶園」の石碑が高山寺に建っています。 高山寺のある栂ノ尾の茶は「本茶」と呼ばれたそうですが、足利義正の時代には、茶の名産は宇治に移っていたとのこと。 このようにして僧侶によって育てられ、広められた茶ですが、太閤秀吉にとっての茶道は権力の誇示であり、黄金の茶室と茶道具を誇ったことで、千利休は侘び茶に徹することで明確に拒否反応を示し、その死をもって侘び茶を守ったとされます。 不可解な面の多い利休切腹事件ですが、確かにその説が自然だと思えます。 利休は、別れの餞別として、自分の茶杓二本を削って古田織部と細川三斎に与えたとされ、その「泪の茶杓」は名古屋の徳川美術館が秘蔵しているとのこと。 いつか見てみたいものです。 また、岡倉天心の『茶の本』と九鬼周造の『いきの構造』が取り上げられている点が非常に興味深く感じました。 天心はその著書の中で、お茶を飲むと「孔子の心地よい沈黙、老子の辛辣、および釈迦の霊妙なる芳香に触れることができる」と述べ、東洋文化のエッセンスが、茶道に詰まっていると述べています。 老荘思想と儒教の教学、釈迦の慈悲の精神が凝縮されているという、壮大な解説に驚きますが、茶道が総合芸術であると言われるのは、そういった意味が含まれるのかもしれない、と著者は述べています。 確かに茶会に和歌はつきもの。さまざまな要素を内包した、一大芸術なのかもしれません。 僧侶によって日本に根付いた茶道でしたが、武士の力がなければここまで広がらなかった芸術。 簡単に無くなりかねない血なまぐさい時代を経て、平和な世の中になった現在もなお歴史が続いているという、独特の背景を持っていることを、改めて感じました。 全編を通じて淡々とまとめられた、講義テキスト風の内容でしたが、知らないことも多くためになりました。

Posted by ブクログ

2012/01/17

茶について興味はあったが、いままで断片的知識しかなかったので、こういう本にキチンとまとめていただくと非常にありがたい。 全部で100から成る章で構成。全て見開きで完結しているため、非常に読みやすくできている。 茶の始まりから近代まで、茶に関するあらゆるエピソードを網羅しているので...

茶について興味はあったが、いままで断片的知識しかなかったので、こういう本にキチンとまとめていただくと非常にありがたい。 全部で100から成る章で構成。全て見開きで完結しているため、非常に読みやすくできている。 茶の始まりから近代まで、茶に関するあらゆるエピソードを網羅しているので、入門編として非常に素晴らしい。 今回、この本に触れて改めて思ったのは、 「茶道とは世の中のあらゆることを、ありのままに楽しむこと」 と、いうことなのかもしれないと思った。 この本に書いてある非常に感動的なエピソードがそれを如実に表しているからだ。 「利休は、韮山の竹で一重切りの花入れを造った。その竹の正面にひび割れがあったので「園城寺」と銘を付けて愛用したのである。 昔、弁慶が園城寺の鐘を担ぎだし、その鐘にひび割れが生じ、そこにそのま残して帰ったという故事にもとづくものである。」 自分をとりまく物事に対して、残念がったりがっかりしたりせす、粋に受け入れること。 磨かれた洞察力と積み重ねた教養を持つ人だけができる至極の行為だという面をかいま見せるエピソードとして心を打った。 日本人にとって身近な「茶道」。 その源流から現代までをたどる、知的好奇心の旅へ誘ってくれる素晴らしい本でした。

Posted by ブクログ

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