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安藤昌益の闘い 人間選書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 農山漁村文化協会 |
発売年月日 | 1978/01/01 |
JAN | 9784540780189 |
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安藤昌益の闘い
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いかに安藤昌益が、のちの歴史からみて先駆的な元祖・共産主義者だったとて、どれほどそれを持って社会善に貢献したかはいったい全体判然としない。社会悪を特定し批判することから、コレを社会実装へ進みきらなかったのは、江戸の世の情報や工学的なインフラが十分でなかったから? いずれにせよ、...
いかに安藤昌益が、のちの歴史からみて先駆的な元祖・共産主義者だったとて、どれほどそれを持って社会善に貢献したかはいったい全体判然としない。社会悪を特定し批判することから、コレを社会実装へ進みきらなかったのは、江戸の世の情報や工学的なインフラが十分でなかったから? いずれにせよ、安藤昌益という人がことさら礼賛される確固たる理由はまだ見えてこない。”和製・マルクス”として、20世紀中頃以降に左翼運動の依代として担がれただけ、という気もする。今の世にして、彼の思想は思いの外凡庸で特筆すべきところはなく、実際にこれを啓蒙し、広げていく術も持たなかったようだ。 手放しで礼賛する必要があるか、まだわからない。 「人間社会は、かつてそうであったし、コレからもそうあらねばならぬと昌益が考えた《自然ノ世》とは、次のようなものである。 それはまず第一に、天地自然の運回とともにすべての人々が農耕し、無限に循環してやむことのない天人一和の社会であり、万人直耕の生産共同体である。 第二にそれは、上下なく、貧富なく、男女の差のない平等な社会であり、乱も盗も、刑も法もない社会である。 第三にそれは、貨幣のない、したがって金銭欲のない、物々交換による素朴な社会である。 第四に、それは、儒・仏・道・神などの支配イデオロギーもなく、五常・五倫の抑圧道徳もなく、四民の身分制もなければ職種もなく、無用な商工業もない社会である。 第五に、それは、すべての人が健全な労働に生きるが故に、およそ病気というもののない社会である」 寺尾五郎(1978)「安藤昌益の闘い」(農山漁村文化協会, 人間選書15)p.176-178
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