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クロニクル 千古の闇(5) 復讐の誓い
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 評論社 |
発売年月日 | 2009/04/30 |
JAN | 9784566024151 |
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クロニクル 千古の闇(5)
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商品レビュー
4.2
30件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
トラクとレン、それにウルフにも、これでもか、という試練が襲い掛かる。命の危険が、それぞれに繰り返し降りかかる。助かったか、活路を見出したか、と思っても、さらに絶望的な状況になり、先が見えない。 前巻でトラクはハズシになり、自分のアイデンティティである氏族を失うが、レンと親族であるベイルの復讐を思い詰めることによって諍いを起こして分かれ分かれになってしまい、さらには、唯一の群れの仲間で兄弟であるはずのウルフにも「兄貴はオオカミじゃない」と逃げ出されてしまう。 レンのほうでも、これまでの経験と知恵を総動員させて活路を探し続けるが、ついに魂食らいシアジの手に落ち、大事にし続けてきた弓を折られ、ウルフに呼びかける笛も焼かれてしまう。 絶体絶命の危機の中で、森の木々や動物たち、かつての親や氏族たちのしてきたこと、氏族たちの暮らしの決まりが、最終的には二人を助けた。 トラクは復讐をすることを誓って、シアジを殺すために追っていくが、たとえ魂食らいであっても「人を殺す」ことが許されない、という時代の掟がトラクを縛る。生きるため、食べるために、ハンターではない生き物を狩ることはあっても、いたずらに殺すことは許されないということになるが、現代から考えると(そして数多の物語から考えると)、相手側がここまで追い詰めて殺しに来ているのに(実際にベイルは殺された)、そんなことで納得がいくだろうか、とも思ってしまったりする。 でも、実は、この考え方が、人間の歴史の中にある戦争を生み出し続ける根源なのではないか、とも考えてしまう。 過酷な環境、過酷な宿命、過酷な生き方の中で、トラクは生きて、生かされている。 ウルフのパートナーとなる黒毛は言う。 「オオカミは、仲間を見捨てないものよ」 たとえ、それが尻尾なしであったとしても、だ。 終盤で、トラクの母の謎も語られていく。 トラクが生まれた時、父親が手を貸した邪悪な行いをただすため、魂食らいや悪霊と闘う定めとなったトラクに、天地万物の精霊から母の命の代わりにトラクに「生霊わたり」の力が授けられた。 過酷な運命。でも、母は命をかけて、トラクに宿命とともに力を授けることを選んだのだ。 いよいよ次で最終巻。 氏族は失ったものの、トラクの名前を憶えて受け入れてくれたレンとフィン=ケディン、ウルフ、リップとレックを含めた群れの仲間たち、これまでの旅で出会った人たちとともに、最後の戦いになる。
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ベイルの死。復讐を誓うトラク。ウルフの心の成長。 オーク族の魔導師との対決。 トラクのレンの距離も近づいて、二人の成長と恋の行方も気になるところ。
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一度読みだすと止まらないですね。ノンストップで読みました。毎度毎度辛い現実や試練を与えられる主人公の運命。まだ年齢的には中学生と同じ年にそんな辛い局面に何度も立たされなきゃいけないと思うとしんどいなと思います。(主人公の生きていた時代と私達の生きている時代は全然違うので年齢的に同じだからといって重ねるのもあれなんですけども) まだ大人になり切れていない主人公は、いつでも正しい決断や行動ができるわけでありません。そこで生まれる怒りや、やるせなさを読むと胸が痛くなります。 ずっと共にいた狼の友人との関係の変化にも泣けてきます。女の子友達とのギクシャクしたぎこちなく不器用な関係の変化は、口元のゆるみが抑えられないですね。そこがメインではないのですが、そういう関係の変化の中で主人公や他の登場人物にたまに垣間見える幸せな場面がいいです。最終巻を読むのが楽しみです。
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