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奄美自立論 四百年の失語を越えて
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 南方新社 |
発売年月日 | 2009/04/07 |
JAN | 9784861241574 |
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奄美自立論
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商品レビュー
4.7
3件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
いろいろと突っ込みどころはあるんだが、ともかくも二重の疎外という概念をここまできれいに使いこなしているのは、見事。最後を、元ちとせにもっていってしまうのは、ちょっとどうかなあ。与論の話してほしかった。
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奄美400年間の歴史を詳細に振り返りつつ、現在の奄美の問題点を探り自立への道を探す本。 著者の主観的な文章を「大和人ではない、奄美のシマに住む人が持ち得る貴重な意見」と見るか、「記録や史料や史実を客観的に分析されていないので一歩引いて読む必要がある」と捉えるかが難しいところ。個...
奄美400年間の歴史を詳細に振り返りつつ、現在の奄美の問題点を探り自立への道を探す本。 著者の主観的な文章を「大和人ではない、奄美のシマに住む人が持ち得る貴重な意見」と見るか、「記録や史料や史実を客観的に分析されていないので一歩引いて読む必要がある」と捉えるかが難しいところ。個人的には、両方を踏まえつつ前者の視点から奄美という島の「シマ(集落)」単位で生きている、というのが奄美の特性として感じられた。ただ、「薩摩にも琉球にもなれない」ということが「奄美の空虚さ」に繋がるというのはどうなのだろうか?他の奄美に関する本を読んでいると、そんなに人々は空虚のようには感じられない。また、薩摩に「支配された」「植民地にされ搾取された」と書かず、植民地経験を「提供した」と書かれている点が気になった。「提供した」という表現だと、あくまで薩摩と奄美には未だに主従関係があるかのように感じられる。それは著者の無意識なのか意識的な表現なのだろうか。 膨大な史料や他社の論を引用しており、中には引用の引用があったりするものの、奄美400年間の歴史的な経緯を知るという点では優れた本。
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著者はマーケターでもともとブログ記事だったというが,内容はとてもハイクオリティ。自分の中で「二重の外縁性」として規定されていた問題が,奄美は大和でもなく琉球でもないという「二重の疎外」という概念で論じられている。その歴史的経緯とその作用が,与論島出身という当事者目線から語られると...
著者はマーケターでもともとブログ記事だったというが,内容はとてもハイクオリティ。自分の中で「二重の外縁性」として規定されていた問題が,奄美は大和でもなく琉球でもないという「二重の疎外」という概念で論じられている。その歴史的経緯とその作用が,与論島出身という当事者目線から語られるとき,それはやはり「疎外」と呼ぶのがふさわしいと感じた。大和ではなくとも日本であるという視点から見る復帰運動の評価は目から鱗。奄美の歴史については,重要な一次資料はたくさんあると思うのだが,歴史家ではない自分にとっては,本書が奄美論の基本文献。これを読まずに奄美を語れないと言いたくなるほど。奄美に来る前に買ってあったのに,なんでもっと早く読まなかったかなぁと思う反面,1年半この島で仕事をしているからこそ理解できる部分も多分あって,書籍というのは本当に読むべきタイミングというのがあるのだなぁとも思う。
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