崖っぷちの木地屋 村地忠太郎のしごと

松本直子【著】

• 販売会社／発売会社: 未来社
• 発売年月日: 2009/03/30
• JAN: 9784624720216

商品レビュー

2014/04/22

宮本常一や、宮本常一の流れを組む民俗学者の本を読んだことがある人ならば、「木地屋」という言葉は馴染みがあるはず。
それがいま歴史に埋れそう、とは、戦前と戦後の日本社会の断絶の影響をもろ受けていると言える。
題名の「崖っぷちの木地屋」はかけことばである。
そして、「村地忠太郎ほどの腕をもつ職人が、社会的にはまったく評価されることもなく今日に至ることを…」の下り、田中一村と同じ人柄を感じたのは気のせいか。

2013/07/25

間に合って良かった、という思いとともに、謙虚にならねばと。
いろいろなことが頭をよぎる。
木、山、職人のことに少しでも興味があったら、この本はいろいろなことを教えてくれる。

2012/12/01

やっぱり職人はかっこいい。遠い昔から積み重ねられてきた技と知恵を、高い志を持って今、発揮している。高い志が人間を鍛えるのだと思う。木曽福島の木地屋の仕事を五十年以上一人で守って来て、今でも木地屋の仕事が好きで堪らない村地さん。九十歳にして初めての弟子を受け入れ、木地屋の未来を考えている。この本に出てくる、村地さんのふとした言葉や態度、ものの捉え方や考え方、端々に素晴らしさを感じました。