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神曲 天国篇 河出文庫
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神曲 天国篇 河出文庫

ダンテ(著者), 平川祐弘(訳者)

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神曲 天国篇 河出文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2009/04/20
JAN 9784309463179

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商品レビュー

3.8

21件のお客様レビュー

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2024/08/21

ダンテの『神曲』は中世の人々の死生観を考える上でものすごく興味深い作品でありました。 『地獄篇』『煉獄篇』『天国篇』と続けて読んできましたが日本の地獄と浄土と比べながら読むのもとても刺激的なものになると思います。

Posted by ブクログ

2024/07/24

・ラテン文学と並んで二本の対をなすダンテの教養のいま一本の柱はラテン語訳俗訓聖書、いわゆる『ヴルガータ』である。ダンテの『神曲』に哲学的、宗教的に迫ろうとする人にはダンテはトマス・アクイナスの系譜に連なる人として見えてくるにちがいない。地獄篇や煉獄篇が一般人の読書に耐え得るのに反...

・ラテン文学と並んで二本の対をなすダンテの教養のいま一本の柱はラテン語訳俗訓聖書、いわゆる『ヴルガータ』である。ダンテの『神曲』に哲学的、宗教的に迫ろうとする人にはダンテはトマス・アクイナスの系譜に連なる人として見えてくるにちがいない。地獄篇や煉獄篇が一般人の読書に耐え得るのに反して、天国編が難解なのはその神学論議のためである。

Posted by ブクログ

2024/03/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「天国篇」第三歌・第四歌についての記述。 生前、神への誓願を破った為に、天国で一番低い天球「月光天」に割り当てられた魂の一人、ピッカルダ・ドナーティ。 彼女を通して「足るを知る」事の幸福が、美しく描かれています。 ダンテから、より上天を望むかと問われて、ピッカルダはしばし微笑むと、初恋の火に燃える人のように嬉々として答えます。 「わたくしどもの意志は愛の力で静まるのでございます。  おかげでわたくしどもはいまが持つものしか所望せず、  ほかのものに渇きを覚えることはございません。」 (「天国篇」第三歌70行~72行) しかしダンテは、天国の住人にも階級があることに疑問を感じます。 それに対して、天国の導き手であるベアトリーチェは、ダンテに説明しました。 「[天国で最も高い処を占める魂たちも]  いま現われた魂[ピッカルダ]たちと異なる天に  座を占めるわけではありません。」 (「天国篇」第四歌31行~32行 [ ]は評者。) 「皆が第一の天球を美しく飾り、  多かれ少なかれ永遠の聖息[みいき]を感じて、それに応じて  それぞれのうるわしい生を送っているのです。」 (同 34行~36行 ルビは[ ]に記入。) つまり天国の高低は、ダンテに分かりやすく示すためのサイン・方便に過ぎず、天国に住む全ての魂は神の君臨する「至高天」で暮らしているのです。 発想を逆転させると「月光天」という最も低い定めも、むしろピッカルダたちの謙譲の美しさを引き立たせている、とも取れます。 ともあれピッカルダも、神の愛に包まれて満たされているのです。

Posted by ブクログ

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