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前進力 15歳の寺子屋
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2009/03/10 |
JAN | 9784062153492 |
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前進力
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フランス料理のシェフ・三國清三さんが中学生を対象に自分の歩んできた道のりとその思いを誠実に語りかける1冊。 私が三國さんを知ったのは、確か、小学生に向けて味覚の授業を行っている姿をTVで見かけたのが最初だったと思います。 子どもを子ども扱いせず、対等な人間同士として人生を豊かに...
フランス料理のシェフ・三國清三さんが中学生を対象に自分の歩んできた道のりとその思いを誠実に語りかける1冊。 私が三國さんを知ったのは、確か、小学生に向けて味覚の授業を行っている姿をTVで見かけたのが最初だったと思います。 子どもを子ども扱いせず、対等な人間同士として人生を豊かに生きていゆく術を、優しく語りかける姿が心に残っています。 特に印象的だったのが味覚についての話。 味覚の中でも、「苦み」を知ることの重要性を強調していらしたのです。 そもそも苦みとは、動物にとって毒である可能性から本能的に回避されるもので、あえて食べる経験を通して初めて身につくものであるとのことでした。 例えばさんまのはらわた。 私が子どものとき我が家ではさんまを半分に切って焼いていたのですが、子どもは尻尾側を選んでいました。尻尾側にはほとんどはらわたがないので、苦みを感じることなく、身だけを食べられますからね。 三國さんは、子どもにも味わってみることを勧めています。経験を重ねる中で、いつしかそれをおいしいと感じられる感性が育つとおっしゃっています。 山菜についても、然り。 春先にようやく芽吹いた新芽を食べられないよう、苦みを蓄えたものが多い山菜も、子どもにとってはさほどありがたいものではありません。 しかし年齢を重ね、あるとき、そのおいしさに気づけるようになる。それを食べることで、冬の間自分の中に溜まっていたものを、山菜のほのかな苦みやえぐみによって排出できるような気分にさえなる。 食事は確かに体を作るために大事な、欠かせないもの。 けれど、ただそれだけが目的でなく、有機的にその人の生活や感性を豊かにしてくれ、耕してくれるものであると、この本を読んで改めて感じました。 それぞれの分野で、最高の仕事をする人の経験や言葉には想像もできない驚きもあるけれど、実は私たちにも実行できそうなこともある。それを手を抜かず、誠実に取り組み、期待以上の成果を出し続けるところに難しさがあると強く感じます。 大人でさえ(大人だから?)、その生き方に感銘を受けるので、当初予定された多くの若い読者に手に取ってもらいたいと思うのです。感受性の強い世代にこそ読んで、感じてもらいたい。 私たちが悩みや困難にであったとき、あれこれ迷うばかりでその一歩を踏み出せずに躊躇しているところを、三國さんは勇気や機転、決断力などをもって、立ち向かっていく。 自分の進むべき進路に迷ったり、立ちすくんでいたり悩みの多い世代には考えさせてくれる何かを見つけられると思います。 また、三國さんが経済的には貧しかったけれど新鮮で旬の食材に囲まれていた少年時代の豊かな食を回想し、それを与えてくれた両親に感謝して、自らの原点に思い至る場面がありますが、私も同様に子どもの頃の食事に想いをめぐらせることができたのも、大きな収穫でした。
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一気に読ませながら読み応えのある本。JRの終着駅から札幌→東京→パリへとひたすら前に進む姿に共感できる15歳はまずいないだろうけど、読めばどこかに残るだろうな。
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シェフ三国が歩んできた道のりがよく分かります。 本の中に、思いを達成するためのヒントがあります。 ときどき くすっと笑わされました。 この15歳の寺子屋シリーズ、おもしろいです。
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