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カラー版 ファッションから名画を読む PHP新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | PHP研究所 |
発売年月日 | 2009/02/14 |
JAN | 9784569703367 |
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カラー版 ファッションから名画を読む
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商品レビュー
3.6
9件のお客様レビュー
ファッションと美術を関連させながら学びたくて借りた。予想を裏切らない、学びの多い一冊。特に、ドレスの袖から出ている布が下着、というのがおもしろい発見。 画家達は17世紀に分野の文化が進んだ/18世紀の女性服はスカート、ドレス、胸当ての3パーツから成った/着るものは、性格、社会的...
ファッションと美術を関連させながら学びたくて借りた。予想を裏切らない、学びの多い一冊。特に、ドレスの袖から出ている布が下着、というのがおもしろい発見。 画家達は17世紀に分野の文化が進んだ/18世紀の女性服はスカート、ドレス、胸当ての3パーツから成った/着るものは、性格、社会的地位、財産、文化や芸術のレベルを顕す/豪華な表着の隙間から白い下着を引き出す流行から、わざと切り裂くファッションが生まれた/中世ヨーロッパでは、多色の縞柄は「はみ出し者」を意味した/紫は高貴な染料とされた/帽子屋の使い走りをトロタンという/黒は染めにくかったので、庶民は「黒っぽい」服は着ていたが、黒ではなかった/オートクチュールは通称サンディカ組合に属す必要がある/行動範囲が広がることは、新しい用途の衣服の需要を生む …私にとっては、内容の前、基本的な知識へのプラスの意味が強かったかも
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
これはそそる内容。ちょうど[鹿島茂コレクション モダンパリの装い展]で著者・深井氏の講演を聞く機会あり。さらに『バルザックと19世紀パリの食卓』と合わせて読んで興奮も二乗。ゾンバルト『恋愛と贅沢と資本主義』に繋がる内容。カラーページたっぷりで絵が紹介されているにもかかわらず1000円以下の新書エライ。お得感満載。PHP新書やるな。 17世紀のフェルメールから20世紀のピカソまでヨーロッパの絵画を参照しながら描かれてきた女性のファッションについての考察。 ルノワールの描く(着衣の)女性はほぼその当時の流行の服を身につけている。例としては有名な青いドレスの『パリジェンヌ』。女性の後ろの腰が膨らんでドレープをとった布が重なっている部分はバスル(バッスル)と呼ばれる。もちろん中に骨組みがあってふくらませている。たぶんこの骨組つくる商人はずいぶん儲かって裕福になったのではないか。 ルノワールは服にも裸婦にも、ものすごく絵画に青を使うけれども、高価なラピスラズリで作る青い絵の具は貴重だった。19世紀末あたりに化学物質で絵の具が量産されるようになって価格が下がったと思われる。 そういえば、この『パリジェンヌ』、国立ウェールズ美術館が来日したときに実物を見たことあるけれど、実物とポスターとポストカードでずいぶん色が違う。紫になっている画像もよくみかける。絵の具としてのモーブ(紫)が誕生するのも19世紀末あたりから。 日本の絵画はほとんど参照されていないが、文豪が描くファッションとして鴎外の『雁』と荷風の『ふらんす物語』がとりあげられている。 鴎外の作品では、洋行帰りの夫が妻にパラソルを贈る。めったにない夫の贈り物に妻は喜ぶが、横浜で偶然、自分と同じ傘を持っている婦人に出会う。傘はまだ貴重品で、舶来品の傘を買えるのは夫以外にありえない。妻はそれが夫の愛人だと察する。 傘が貴重であることと、フランス印象派でも日傘を指す夫人の絵が散見されるがあれは資産の誇示でもあったと分かる。 荷風の『ふらんす物語』では、荷風がフランスで見たコルセットというものを夫人が身につけていることを知り、それがいかに大掛かりな拘束具であることを示す描写がある。荷風は日本でも女性の衣服をよく見てるので細かい描写に時代性がうかがえて興味深いですね。 (あとで再読)服好きなら超オススメ
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モナリザが着ている衣装は何色?(実は喪服のような黒)フェルメールの有名な「真珠の首飾りの少女」のターバンの色は鮮やかなマリンブルー・・・。確かに今まで顔などしかあまり見ていなかった自分ですが、服装が持つインパクトは大きそうです。どちらの絵もその色だからこそ、名画足り得たのでしょう...
モナリザが着ている衣装は何色?(実は喪服のような黒)フェルメールの有名な「真珠の首飾りの少女」のターバンの色は鮮やかなマリンブルー・・・。確かに今まで顔などしかあまり見ていなかった自分ですが、服装が持つインパクトは大きそうです。どちらの絵もその色だからこそ、名画足り得たのでしょう。書中に引用されているルノアールの「パリジェンヌ」「読書するモネ夫人」も、衣服の明るい色彩が印象的でした。特に19世紀のパリなどではファッションの表現として衣装、装飾品が描かれていたことは理解できることです。絵を丹念に見ていくことの深みを改めて教えられました。
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