+500円で自然素材の家が建つ！ 子どものための本物志向の家づくり

後藤坂【著】

• 販売会社／発売会社: エル書房/星雲社
• 発売年月日: 2009/02/05
• JAN: 9784434128516

商品レビュー

2018/10/14

健康に良い、快適な住まいを手に入れるには、月500円だけローン高を上げれば可能だ。ザクッと3,000万円程度の新築戸建てで100万円程度の追加金額で自然素材を使えるという内容です。メンテナンスまで考えると耐久性の方い天然素材は決して特別高価な物ではないとしています。自然素材の良さを解説しながらシックハウス対策にもなる快適な室内空気について書いてあります。

今は24時間換気が義務付けられているので、ここに書かれているほどの問題は無いのでしょうが、新建材と自然素材の差は、大きいようです。

特に、自然素材をマニアックに使う（すべてを自然素材で使う）のではなく予算にあわせて（１）床（２）壁（３）天井の優先順位で、必要な箇所を考えて行きましょうというのは、参考になります。

問題だと思ったのは、エコハウスなどと謳っていても、施工の段階でノリや接着剤に何を使っているのかが不明な点など、業界全体として科学建材が普通に使われている状況では注意が必要だというのです。建材だけでもダメなんですよねぇ。

店舗設計などの仕事もする私は「床材」を強化することにポイントを置いていたので、この考え方は実感としてよくわかります。什器や壁、天井にお金をかけるより床材にコストを置いたほうが、コストパフォーマンスが高く、高級感を出せて、居心地の良い空間が作れると考えています。そういう意味でもこの話は説得力がありますね。

個人的にマンションのリフォームを考えています。マンションの規約でレベル４５という床材の決まりがあります。これは消音材を入れて、床材を自然素材にしたいと考えています。壁と天井は自分で珪藻土を使って塗ろうと考えています。できれば、著者のアトピッコハウスの商品を使いたいんだけど、どれぐらいかかるんだろう？あと、施工業者が納得してくれるように話し合わないと行けないというのが難しい所なんですよね・・・。(^_^;)

家を建てる、リフォームするという人は一読をお勧めします。

2015/05/19

タイトルはすなわち、長期的にみれば、自然素材への投資は高くはないよってこと。宣伝本ではあるが、参考になった点もあったので何点か抜粋。

・珪藻土には、珪藻土を原料にしたものと珪藻頁岩を原料にしたものがある。珪藻土の方が調湿効果が高い。
・自社製品「はいから小町」は、珪藻土をにがりとマグネシアで固めており、ボロボロしない。
・ゼオライトの入った珪藻土なら、油系のにおいも消臭するのでさらによい。
・壁が土壁だった時代のしっくいは調湿性も耐火性もあった。（今はボード）
・自社製品「漆喰美人」は消石灰を使わずにモンモリナイトを使用。漆喰の２倍程度の調湿性。消臭効果も。
・ヒノキは三重県尾鷲産が質がよい。紀州産。ヒノキの傷が気になる人は、ナラ、カバ、クリもお勧め。
・家づくりに予算はつきもの。後の出費を抑えるためにも、張り替えが難しいフローリングは最初からいいものを。リビング、寝室、子供部屋は無垢。納戸やキッチンは合板とう手も。
・予算内で自然素材使う時、健康に配慮した優先順位
　１：床材（フローリング、畳）
　２：壁・天井の仕上材（塗り壁・クロス）
　３：工事に使う、のり、接着剤、塗料
　４：家具、建具、床下使用薬剤
　５：内装下地（合板、断熱材）