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ラヴィン・ザ・キューブ
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 角川春樹事務所 |
発売年月日 | 2009/02/08 |
JAN | 9784758411301 |
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ラヴィン・ザ・キューブ
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商品レビュー
3.8
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109:世界最大のロボット会社「ファーイーストワークス」の生産管理部に所属する水沢依奈は、プロジェクトを完遂することで出荷式典を成功させ、「イグニッション・キーパー」の異名を持つ。 依奈はある日、特別装備機体室への異動の辞令を受け、ファーイーストワークスの会長直々に、アンドロイド...
109:世界最大のロボット会社「ファーイーストワークス」の生産管理部に所属する水沢依奈は、プロジェクトを完遂することで出荷式典を成功させ、「イグニッション・キーパー」の異名を持つ。 依奈はある日、特別装備機体室への異動の辞令を受け、ファーイーストワークスの会長直々に、アンドロイド10体を20週間で完成させるという「プロジェクト・キューブ」のプロジェクトリーダーに任命される。成功報酬は、以前からの願いだった海外生産拠点への異動と昇進。引き受けざるを得ない依奈だったが、プロジェクトキューブには大きな機密があって……という、近未来SF+お仕事小説。 特別装備機体室のエンジニアは少数精鋭ながら、超のつく個性派揃いで、生真面目な依奈とのぶつかり合いも面白いのですが、依奈がプロジェクトを進めていく真摯さがとても共感できるもので、小難しい理屈を抜きにしても、めちゃくちゃハマれる作品でした。 製作するアンドロイドの、ヒトとの相似値を上げるために血眼になる室長の佐原の胸の内、そして黙々と仕事に打ち込む依奈の内心、そして無意識。それらが明らかになるラストシーンはただひたすらに美しく、感動するわけでもお涙頂戴なわけでもないのに、泣けて泣けて仕方ありませんでした。 プロジェクトで製作したアンドロイドの起動コード「$◇a(エスバレー・ポワンソン・プティタ=主体なきものが愛を求める)」を託された依奈の気持ちと、託した佐原の気持ち。人間どうしの恋愛をはっきりと描かないことで、幻想的で、儚いとさえ思えるふたりの感情を彩るのが緻密で硬質な地の文、というところが個人的に大ヒットです! 理論と感性、相反する要素を技術で両立させる天才である佐原の情熱と執念、そして依奈の頑固な柔軟さ。地の文は淡々としていて、雰囲気も静謐といっていいほど静かなのですが、アンドロイド、者とモノの境界、というSF的要素を扱いながらも、物語の中心にいるのは常に人間で、人間を描いているからこそこんなにも揺さぶられるのではないでしょうか。 ウォッチしている方のバインダーで知った作品ですが、本当に読んでよかった。購入予定。
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始まりのところ、これまでありそうでなかった「製造業SF」か! と思った。これまで、エンジニアリングSFは結構あったけど、研究や開発ばかりで、製造業SFってなかったよなあ、と思って読んだけど、最終的には割と普通の開発SFになっちゃったかな? ネタと言いキャラクターと言い、悪くない。...
始まりのところ、これまでありそうでなかった「製造業SF」か! と思った。これまで、エンジニアリングSFは結構あったけど、研究や開発ばかりで、製造業SFってなかったよなあ、と思って読んだけど、最終的には割と普通の開発SFになっちゃったかな? ネタと言いキャラクターと言い、悪くない。面白い。なのに読後感は、なんていうか、「惜しい」という感じ。 これ読んで、特許や意匠には「公序良俗に反する」ものは登録されない、ってあるけど、完璧に人体を模したアンドロイドは公序良俗を乱すことになるのだろうか、などと思った。 ところで、英語表記のlovein'(loveのing系にはe入らない)にはなんか深い意味があるんだろうか?
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普段SFは敬遠することが多いのですが、 (物理とか数学とかちんぷんかんぷんになるので……) それでも神林長平アンソロジーを読んでみて 森深紅さんという名前を知りました。 神林長平さんの作品をオマージュした 大昔の技術(ガソリンエンジン)で作られた車を 復活させようとするお年寄り...
普段SFは敬遠することが多いのですが、 (物理とか数学とかちんぷんかんぷんになるので……) それでも神林長平アンソロジーを読んでみて 森深紅さんという名前を知りました。 神林長平さんの作品をオマージュした 大昔の技術(ガソリンエンジン)で作られた車を 復活させようとするお年寄りの話でしたが、 ラストに至るまでの物語の構成の仕方や 小道具の使い方がとても上手な 知的な作家さんだと感じました。 そして気になったのでこの作品をお取り寄せ。 こちらはアンドロイドを製作する技術者と それをサポートする女性のお話。 これがデビュー作のようですが、変わらず上手い。 視点の切り替えなどがやや乱暴に感じられたりはしますが、 物語、登場人物、作品に対する真摯な姿勢が伝わってきました。 出てくるエンジニアのとかく理屈っぽいことと言ったら。 その辺りのキャラクターの心情、行動が 実に生き生きとしているのでした。 そして今作では小道具として(アンソロジーでは猫でした) 主役である水沢依奈という女性の名前に意味が出てきます。 さすがです。 私は最後までまったく気がつきませんでした。
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