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朱子 “はたらき"と“つとめ"の哲学 書物誕生あたらしい古典入門
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
| 発売年月日 | 2009/01/21 |
| JAN | 9784000282871 |
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朱子
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商品レビュー
3.5
3件のお客様レビュー
朱熹のテクストを読みなおすことを通じて、既存の朱子学のイメージをくつがえすような、朱熹の本当の思想を明らかにする試みがおこなわれています。 本書は二部構成になっており、第一部では朱熹の生涯と彼の生きた時代についての解説にあてられています。とはいっても、概説的な時代状況の説明では...
朱熹のテクストを読みなおすことを通じて、既存の朱子学のイメージをくつがえすような、朱熹の本当の思想を明らかにする試みがおこなわれています。 本書は二部構成になっており、第一部では朱熹の生涯と彼の生きた時代についての解説にあてられています。とはいっても、概説的な時代状況の説明ではなく、社倉にかんする朱熹の政策提言に焦点をあてています。その背景に著者は、皇帝個人を中心とするパーソナルな人間集団として国家秩序を理解するか、それとも職務と権限というパブリックな機能をもつシステムとして理解するかという対立が当時の中国において存在していたことを指摘します。 こうした議論は、朱熹のテクストを読み解く第二部における議論と密接につながっています。著者は、朱子学における「理」が、国家の実現するべき「事業」を秩序づけて官吏に分担する「職」のあり方と相同的な関係にあることを明らかにしています。こうしたテクストの解釈を通じて著者は、封建的な身分秩序を人びとに強制してきた悪しきイデオロギーであるとする朱子学のイメージを塗り替え、生き生きとしたものとして現代によみがえらせようとしています。 著者のこれまでの研究成果にもとづいた内容で、朱熹の思想を朱熹そのひとのテクストにもとづいて解釈する著者の思索の現場に居合わせているような臨場感をおぼえました。
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[ 内容 ] 朱子学は封建的な大義名分論としてイメージされるが、「朱熹」その人は実は朱子学者ではない。 本書は、南宋という時代を生きた朱熹という一人の人物の生涯をたどり、そこに交錯する歴史の現場に立ち会いつつその思考の核心を捉える、新たな「読み」の実践である。 職・理・事・命・性...
[ 内容 ] 朱子学は封建的な大義名分論としてイメージされるが、「朱熹」その人は実は朱子学者ではない。 本書は、南宋という時代を生きた朱熹という一人の人物の生涯をたどり、そこに交錯する歴史の現場に立ち会いつつその思考の核心を捉える、新たな「読み」の実践である。 職・理・事・命・性などの重要語をめぐる朱熹の注解に肉薄するとき、彼が鋭敏な眼で現実を見据え、時代の課題に向き合い、生涯を賭けて彫琢した哲学的ヴィジョンが姿を現す。 [ 目次 ] 第1部 書物の旅路―朱熹、その生と思索の現場から(朱熹の生涯;朱熹の生きた時代;「職」と「理」) 第2部 作品世界を読む―『四書集注』に見る哲学的ヴィジョン(「天命之謂性」の注解を読む―『中庸章句』より;「明明徳」の注解を読む―『大学章句』より(1) 「格物」の注解を読む―『大学章句』より(2)) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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薄いが革命的な朱子学研究の書物だと思う。著者の説のポイントは「命」(パーソナルな任命)を「令」(パブリックな仕来り)と読み替え、「物」を「職」と読み替える点にある。どちらも『説文』や『呂氏春秋』や『春秋繁露』に出典のある訓詁であるが、これをもとに従来、明確でなかった「天命之言性」...
薄いが革命的な朱子学研究の書物だと思う。著者の説のポイントは「命」(パーソナルな任命)を「令」(パブリックな仕来り)と読み替え、「物」を「職」と読み替える点にある。どちらも『説文』や『呂氏春秋』や『春秋繁露』に出典のある訓詁であるが、これをもとに従来、明確でなかった「天命之言性」の「性」が「天から与えられた職務事項」と分析される。また、「物」が「職」と読み替えられることで、「格物」が「天から受け継いで我がものとした命の職務事項を果たすこと」という朱子学のテーマが読み解かれていく。前半の「たたかう民政官」としての朱子という見方も(著者が昔から主張しているがやはり)新鮮で、朱子等が実践した「社倉法」という村落共同体の穀物備蓄システムを中心に朱子の生きた時代を語っていくところも大変興味深い。また、自らのものでありながら、根本においては天から授かった私有されない生命という観点は、生命倫理の文脈からも貴重な指摘だと思う。さらに、訓読や読解の随所にみられる著者の言語感覚の鋭さも勉強になる。中国思想を学ぶ人は玩味すべき本であろうし、生命について考えたい人にも参考になる良書であろう。
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