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無宗教こそ日本人の宗教である 角川oneテーマ21
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
発売年月日 | 2009/01/10 |
JAN | 9784047101753 |
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無宗教こそ日本人の宗教である
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商品レビュー
3.6
20件のお客様レビュー
日本人の宗教観から歴史、宗教について説明がされている。 日本人が抱いている宗教への価値観、諸外国への関わり方など、宗教の歴史の知識以外にも感じることができるかと。
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島田裕巳(1953年~)氏は、東大文学部卒、東大大学院人文科学研究科博士課程満期退学、放送教育開発センター(現・メディア教育開発センター)助教授、日本女子大学教授、東大先端科学技術研究センター特任研究員等を経て、東京女子大学非常勤講師。宗教学者として、宗教に関連する一般向け書籍を...
島田裕巳(1953年~)氏は、東大文学部卒、東大大学院人文科学研究科博士課程満期退学、放送教育開発センター(現・メディア教育開発センター)助教授、日本女子大学教授、東大先端科学技術研究センター特任研究員等を経て、東京女子大学非常勤講師。宗教学者として、宗教に関連する一般向け書籍を多数執筆。 私は新書を含むノンフィクションを好んで読み、興味のある新刊はその時点で入手するようにしているが、今般、過去に評判になった新書で未読のものを、新・古書店でまとめて入手して読んでおり、本書はその中の一冊である。 章立て及び内容は以下の通り。序章:「無宗教」は恥ではない!、第1章:日本人は本当に「無宗教」と思っているのか?、第2章:日本人はなぜ「無宗教」なのか?、第3章:日本人はどうやって「無宗教」に至ったのか?、第4章:日本人はなぜ「無」に惹かれるのか?、第5章:「無宗教」は世界で大きな価値がある、第6章:世界の宗教も実は「無宗教」である、第7章:「無宗教」が世界を救う、補章:JUniverse(ジュニヴァース)の未来 本書において著者が最も言いたかったことは、日本人はこれまで、自らを「無宗教」であると言うときに、コンプレックスや引け目を感じることが多かったが、20世紀の終わり頃から、世界各地で様々な宗教の原理主義化が進み、対立や抗争を繰り返して、世界平和を脅かすようになり(サミュエル・ハンチントンのいう所謂「文明の衝突」が現実化した)、そうした中で、日本人の無宗教であるが故の排他性の無さは極めて貴重で、世界平和のために大いに役立つものである、ということで、この主張については同感である。 また、著者は、複数の宗教間で教義が異なるからといって、自動的に対立や抗争が起こるわけではなく、何らかの形でお互いの利害を犯すようにならなければ、暴力的な宗教対立に発展することはない、とも言っているが、これについても基本的に同意する。私の考えでは、現代において、多くの場合のきっかけとなるのは(経済)格差である。 一方、著者は、日本人が「無宗教」であるという結論を導くために、「無神論」、「多神教」の概念や、神道、仏教、神仏習合、新宗教、等々にも話が及ぶのだが、個々の解釈・説明においては、結論ありきの我田引水的な部分もあり、腑に落ちないところがあったのは残念である。 翻って2022年時点の世界を見ると(本書の出版は2009年)、米中対立の激化とロシアのウクライナ侵攻が、世界に大きな影響を与えており、これらが宗教対立によると言えるかはわからないが(前者は西方キリスト教と中華思想の宗教的対立と言えるかも知れない)、一方で、キリスト教世界とイスラム教世界の対立は依然続いており、著者の提起したテーマの重要性は変わらない。 そうした中で、我々日本人には何ができるのか。。。私の考えでは、宗教に端を発する問題の最大のポイントは、排他的な一神教同士の対立にあるので、我々日本人が「無宗教」であろうと、「無神論」であろうと、「多神教」であろうと、自分たちの心の安寧を得ることはできても、世界各地の対立を収めることは難しい。 著者は本書を次のように結んでいるが、その意味は深い。 「日本人は、今、無宗教であることの幸福を認識し、そこから次のステップを踏み出していかなければならない。世界は果てしなく広がっている。それを限定されたものとしてとらえるほど愚かなことはない。無宗教は、信仰の対象ではない。それは世界そのものであり、私のなかにも広がっている。可能性はそこにしかないとも言える。まだ、無宗教についての考察ははじまったばかりなのである。」 (2022年10月了)
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日本の特異性を見事につまびらかにしてくれている快書。仏教や神道の著作ではなく、一神教関係の著作を読んでから読むと面白さが際立つ気がする
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