エキスペリエンツ7 団塊の7人(上) 日経ビジネス人文庫

堺屋太一【著】

• 販売会社／発売会社: 日本経済新聞出版社
• 発売年月日: 2008/12/25
• JAN: 9784532194765

商品レビュー

2013/09/25

堺屋太一の描く町おこしもの。
とはいえ、内容は非常に示唆に富んで面白い内容です。
堺屋太一氏の他の著作が読みたくなります。

2012/04/11

人生はとかく上手くいかないものだ。お金も、経験も全てを使って荒波に立ち向かおうとする団塊世代の7人の物語。事態はゆっくり、少しずつ変わり始める。突拍子の無いアイデアや、一発逆転の仕掛けがあるわけではない。市井の人が、それぞれ自分の出来ることを前向きにやろうとする積み重ねが大事に繋がる、ということをじっくりと教えてくれる。
枯れ木も山の賑わいながらも、しっかり根付いて山の形をとどめている。人生にゴールを決めるのは自分次第。

2009/12/26

元通産官僚の作家で、経済企画庁長官まで務めた境屋太一さんが書いた経済小説。上野駅から各駅停車で4つか5つの駅前商店街の再興をドラマ仕立てにしています。タイトルの「エキスペリエンツ7」ですが、団塊の世代でそれぞれの分野で"経験"を積んできた7人がその経験と人脈を十二分に活かして商店街再興を助けるというところから来ています。

退職間近の銀行員(小説の途中で退職)である主人公の最初の動機が、淡いあこがれを抱いていた高校時代の同級生に助けを求められたから、というのがいかにも弱いです。そこを除けば、なかなか小説としても面白いです。

元は中小企業診断士の仲間内で読むように薦められたものです。商店街の診断というのも、世相を反映してそれなりにあるらしいと聞きます。"地元駅前商店街"、"退職を迎える団塊の世代"というのが何かひとつの鍵になりそうな気がします。