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書斎の競馬学 平凡社新書445
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 平凡社 |
発売年月日 | 2008/12/15 |
JAN | 9784582854459 |
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書斎の競馬学
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今月の「本の雑誌」の巻頭にこの本のこともチョロっと書かれてあって急ぎ購入。 「書斎の競馬」かぁ。有りましたね、そんな雑誌。こんな文章が載っていたとは…。堀江敏幸の「いつか王子駅で」も載っていたのね、益々惜しい。 のっけから佐藤洋一郎ですか。私、スポーツ新聞はずっとスポニチだけど、...
今月の「本の雑誌」の巻頭にこの本のこともチョロっと書かれてあって急ぎ購入。 「書斎の競馬」かぁ。有りましたね、そんな雑誌。こんな文章が載っていたとは…。堀江敏幸の「いつか王子駅で」も載っていたのね、益々惜しい。 のっけから佐藤洋一郎ですか。私、スポーツ新聞はずっとスポニチだけど、東京に住んでた時だけはこの鬼才の予想コラムを読めるサンスポにしていたもんね。 しかし、ナリタブライアンやサイレンススズカはともかく、モンテプリンスやゼンマツから出てくるのには唸る。同じ頃から競馬見てるんだ。私もハマノパレードが直線崩れ落ちるところ、見ているからね。 それにしても博覧強記。日本の競馬のみならず、海外の競馬についても同様で、尚且つ、ディック・フランシスはまだしも、禁酒法下のブロードウェイや南北戦争まで飛び出してくる幅広さ。人種差別時代の流浪の黒人騎手たちのことや有馬記念に名を残す有馬頼寧のことも初めてきちんと知った。 そして白眉は第5話「ブコウスキーの競馬場」。“みんなと同じことをやっていれば負ける”とか“負けるなら、逃げて負けたほうがいい”とか、この作家の競馬に対する感性に凄く近しいものを感じる。 『馬体を見ても、馬の状態などわからないので、パドックには寄りつかない。オッズを見ながら鉛筆を走らせ、…勝ちたいと思うので、妄想に惑わされることのない単勝を買う。しかも収入からすると少額の単勝を買う』という、著者をして『どのように定義しても、とうていギャンブルとはいえない』姿の好ましさ。 『電話で馬券を買えるようになったとしても、彼なら出かけていくのではないか』という文章に、うんうんと頷き、『どんなに孤独な人でも、そこに足を踏み入れれば、孤独を感じないですむ。競馬場では、だれもがみんな孤立しているからである』という言葉に、私は競馬のどこが好きだったのかを、改めて知る。 人生を振り返って、もう少し競馬にかける労力を仕事のほうに打ち込んでいたらという思いが浮かぶ時もあるけれど、本書第2話でも語られる『競馬をすることはXの人生にとって欠かせないという思い』が、必ずそれを上回る。
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