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瀬名秀明ロボット学論集
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 勁草書房 |
発売年月日 | 2008/12/20 |
JAN | 9784326101856 |
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商品レビュー
4.2
7件のお客様レビュー
アシモフの作品と晩年の彼のようすを取り上げ、彼が作中のロボットに自らを投影していたのではないか、とする部分がおもしろい。 ロボットを擬人化せずにいられない人間の考察は他の研究者の著にも見受けられるものの、人間がロボットに近付いていくようすについてはこの一冊のものが最もしっくりくる...
アシモフの作品と晩年の彼のようすを取り上げ、彼が作中のロボットに自らを投影していたのではないか、とする部分がおもしろい。 ロボットを擬人化せずにいられない人間の考察は他の研究者の著にも見受けられるものの、人間がロボットに近付いていくようすについてはこの一冊のものが最もしっくりくるように感じた。 「私たち人類は数千年、数万年をかけて、ヒトというキャラクターを黙々とつくり上げ、世界観を構築してきた。それはヒトというキャラクターや人間社会という世界観を実世界から離昇させるための、長い助走に過ぎなかったのではないか。その滑走路にあたるものが、すなわちロボットだったのではないか」
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Thu, 05 Feb 2009 某学会誌に書評を書くことになって,〆切り間近に勢いで読んだ. とはいえ,500頁ほどあってしんどかった. 瀬名秀明氏がこの五年ほどでロボット関係の話で行った対談や講演が収録されている. 語り下ろしってやつやなー. 瀬名さんは,國吉先生とか浅...
Thu, 05 Feb 2009 某学会誌に書評を書くことになって,〆切り間近に勢いで読んだ. とはいえ,500頁ほどあってしんどかった. 瀬名秀明氏がこの五年ほどでロボット関係の話で行った対談や講演が収録されている. 語り下ろしってやつやなー. 瀬名さんは,國吉先生とか浅田先生とか,いわゆる認知発達ロボティクス関係のコミュとおつきあいが深く, 最近は今年のロボット大賞の審査員など,いろいろやってはる. 内容はSF作家との対談や学会での講演など. 第Ⅱ部「「デカルトの密室」を解き明かせるか」では’05~’06に早稲田大学や東京大学で行われたゼミでの対談や講義が収録されている. そこでは特に筆者が’05年に発表した小説「デカルトの密室」についての議論が中心に展開される. デカルトの心身問題が議論される中で,攻殻機動隊やイノセンスといった先端のSFアニメ作品でのストーリーを交えながら議論が進む. アニメ,ゲーム,SF小説といった,枠に囚われないロボット意識についての議論は面白い. しかし,筆者の「デカルトの密室」を読んでいなければついて行き難いのは本書の難点であろう. ミステリ小説における後期クイーン問題とロボット研究の相同性を指摘するあたりは作家独自の視点といえ面白い. 推理小説中の探偵が犯人を見つけられるのは作家が必要なだけの証拠を探偵に渡すためであり,探偵はその制約の中での解しか見つけることが出来ず,もしそれ以外に解があったとしても到達出来ないに為に真実に到達する事が出来ないという,多少メタな問題がある. これが後期クイーン問題である. 知能研究では設計者が課題を限定し,その中でロボットにタスクを解かせ知能を検証する.その構図が後期クイーン問題と同型的に映るのだと筆者は言うのだ. 語りおろしはやっぱり,書籍のクオリティとしては厳しくなりがちですね.
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講演集なので分量の割にはすんなり読めた。新書の「インフルエンザ21世紀」の方がボリュームあるくらい。ただ講演集のため内容の重複が多くて、中盤以降は読んでて若干だれることがあるのはある。でも瀬名秀明の洞察と言語化能力は特筆すべき。この人も科学と人文をつなぐ知の巨人と言っても差し支え...
講演集なので分量の割にはすんなり読めた。新書の「インフルエンザ21世紀」の方がボリュームあるくらい。ただ講演集のため内容の重複が多くて、中盤以降は読んでて若干だれることがあるのはある。でも瀬名秀明の洞察と言語化能力は特筆すべき。この人も科学と人文をつなぐ知の巨人と言っても差し支えないと思う。
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