禁煙にすればするほど煙たくなるニッポン 扶桑社新書

山本直治【著】

• 販売会社／発売会社: 扶桑社
• 発売年月日: 2008/12/01
• JAN: 9784594058227

商品レビュー

2010/02/26

　わたしはもともとタバコを吸わないが，そんな私から見ていても，一昔前にくらべると最近の嫌煙活動はやや魔女狩りに近い様相を呈しているように常日頃感じていたのだが，今回タバコ税の値上げが取りざたされるようになって，また色々とニュースなどで耳にするようになって，ちょっと気になったので，一度頭の整理をしたくてこの本を購入してみた。
　著者もタバコを吸わない方で，かといって過激な嫌煙観をもってはおらず，できるだけうまく共存したいと考えているようであったので，偏らない内容になっていると期待したのである。
　しかし，残念ながら，やや内容的に期待はずれであった。私が求めていたのは喫煙側・嫌煙側それぞれの言い分を整理して評価したようなものであったつもりなのだが，ここでは筆者が最近の嫌煙運動に感じる問題点を解決するために，筆者の持論として「もっと賢く上手に「分煙」しよう」という主張を展開することがこの本のテーマとなっている。
　作品に問題があるわけではなく，単に私のニーズに一致していない本を選んでしまったというだけであるが，そういう理由でこの本は，半分ほど読んで，中断してしまった。