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日本で最初の喫茶店「ブラジル移民の父」がはじめた カフエーパウリスタ物語
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文園社 |
発売年月日 | 2008/11/17 |
JAN | 9784893369475 |
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日本で最初の喫茶店「ブラジル移民の父」がはじめた
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商品レビュー
3.7
4件のお客様レビュー
華やかなりし日本の珈琲文化
本のカバーに惹かれて買ってみたところ、期待を上回る内容でした。 明治、大正、昭和と日本の近代の一側面が実に鮮明に描かれており 一気に読んでしまいました。芥川龍之介やアインシュタインが 立ち寄った店で珈琲を飲んでみたくなります。
大正ロマン
◆こんにちにもその名を残している「カフェー・パウリスタ」が登場するとともに、多くの文化人や学生が議論をおこない、一般の人びとが休息するといった、こんにち的な喫茶店の場がつくられてゆきます。さまざまな店舗の叙述をとおして、喫茶店文化の黎明期が垣間見れる一冊です。 ◆カフェー・パウリ...
◆こんにちにもその名を残している「カフェー・パウリスタ」が登場するとともに、多くの文化人や学生が議論をおこない、一般の人びとが休息するといった、こんにち的な喫茶店の場がつくられてゆきます。さまざまな店舗の叙述をとおして、喫茶店文化の黎明期が垣間見れる一冊です。 ◆カフェー・パウリスタは、コーヒーを飲む文化、そしてコーヒーを飲みながら会話や休息をとるという文化を日本に定着させるために重要な役割を果たしました。例えば、全国的な店舗展開、コーヒーを入れるための器具をはじめとする様々な関連商品の販売、講演会でのデモンストレーション、様々な取り組みがおこなわれていたことが明らかにされています。これら、当時からすれば斬新だったであろう経営戦略には驚くべきものです。そしてその裏には、経営者・水野龍の日本文化向上に対する情熱がありました。 ◆こうして水野龍の功績が強調される一方で、当時の年間国内消費量を上回るコーヒー豆の無償供与が、水野龍の功績をたたえるだけではなく、移民事業に対する救済的な措置だという見方が示されていることは興味深いことです。パウリスタの公式ホームページでは「同氏の功績に報いるため」としかありませんが、実際にはもっと差し迫った措置だったのかもしれません。
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日本のすべてのカフェのルーツここにあり。 いまからちょうど百年前、ブラジル移民の「父」水野龍は、コーヒー文化の紹介&普及、宣伝を条件にブラジル・サンパウロ州政府より12年間にわたりコーヒー豆の無償提供を受けることになる。そのために水野がつくったのが、いまも銀座に現存する喫茶店「...
日本のすべてのカフェのルーツここにあり。 いまからちょうど百年前、ブラジル移民の「父」水野龍は、コーヒー文化の紹介&普及、宣伝を条件にブラジル・サンパウロ州政府より12年間にわたりコーヒー豆の無償提供を受けることになる。そのために水野がつくったのが、いまも銀座に現存する喫茶店「カフェーパウリスタ」である。 そもそも日本にコーヒーという飲み物の需要がなかった時代に、水野らは徹底したパブリシティ戦略と(無償提供の豆だからこそできる)安価での提供により、あれよあれよという間に「カフェ」を時代の先端をゆく業態として都市に定着させてしまう。こうした「使命感」にも似た尽力がなければ、日本のコーヒー文化、喫茶文化はもっとちがったものになっていたかもしれない。つまり、「カフェーパウリスタ」こそは日本のすべてのカフェの「父」であると言っても過言ではないのである。 雑多な種類の人々が集い、文化人の「たまり場」としてリベラルな空気を漂わせていた「パウリスタ」こそは、日本のベルエポックともいえる「大正デモクラシー」の象徴といってよく、さまざまな文化人のエピソードは読んでいてとても愉しかった。また、貧しい若者のコーヒー代を見知らぬ客が立て替えてやるというナポリに残る人間味あふれる慣習「カフェ・ソスペーゾ」が、大正時代の「パウリスタ浅草店」にもあったと知ったのもうれしい発見であった。 「東京カフェマニア」のサマンサさんいわく「カフェは5年続けば老舗」だそうだが、「カフェーパウリスタ」は今年の6月25日で一号店である箕面店の開業から数えて満百歳を迎える。数々の喫茶店やカフェがことごとく息絶えてゆく昨今、細々とでも日本独自の喫茶文化が生き残っていってくれることを現場に身を置くひとりとして祈るばかりである。
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