![夏の遺言 山崎剛太郎詩集](https://content.bookoff.co.jp/goodsimages/LL/001606/0016067455LL.jpg)
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夏の遺言 山崎剛太郎詩集
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 水声社 |
発売年月日 | 2008/10/31 |
JAN | 9784891767013 |
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夏の遺言
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慌ただしく過ぎゆく散文的な現在の時間の中で、1冊の詩集との遭遇が私を「過去」または「大過去」に連れ去ってゆく…。東京新聞夕刊に連載されているわが愛読の小コラム「大波小波」で先日紹介されていた、齢80を越える山崎剛太郎の第1詩集『夏の遺言』(水声社)である。若き日に書き留めた詩が...
慌ただしく過ぎゆく散文的な現在の時間の中で、1冊の詩集との遭遇が私を「過去」または「大過去」に連れ去ってゆく…。東京新聞夕刊に連載されているわが愛読の小コラム「大波小波」で先日紹介されていた、齢80を越える山崎剛太郎の第1詩集『夏の遺言』(水声社)である。若き日に書き留めた詩が、初めて公刊されたのだ。「大波小波」を読んだ翌朝、丸の内オアゾの丸善に出かけて買い求めた。 山崎剛太郎といえば、私たちの世代にとっては、フランス映画の字幕や『ゴダール全集』の翻訳でお馴染みであった人だ。私の大学在学時にはフランス語の語学教師として勤務しておられていたが、学部が異なるため、私は受講していない。 戦前戦中に「マチネ・ポエティク」という、フランス象徴詩に触発された青年たちが時局を嫌いつつ、研究室と軽井沢の別荘を往復しながら定型詩を創作した一派が存在したのだが、彼はそのひとりであった。「マチネ・ポエティク」の試みは、時局に勝てずにあえなく霧散したものの、その中からは、先日逝去した加藤周一のほか、中村真一郎、福永武彦ら戦後の知性を輩出した。 おそらく別の誰かが見い出し、これを出版させたいと強く希望しなければ、永遠に陽の目を見ることなく秘匿されるに任せるのみだっただろう言葉、言葉が、砂浜の貝殻のようにかすかに反響してくる。あるいは、ガラス乾板に塗布された銀塩乳剤のごとく、はかなく消え入ってしまう手前の一閃を見せてくれる。戦前の日本モダニズムがこのような形で、2008年のわれらのもとに、依然として新たなる言葉として届けられようとは。 先述のコラム「大波小波」の筆者は言う。「かつてデュシャンは、事物が消滅した直後の希薄な感触をアンフラマンスと呼び、美学として提唱した。この詩集はまさにアンフラマンスの万華鏡である。」
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