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手塚治虫大全(3) 光文社知恵の森文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2008/11/20 |
JAN | 9784334785185 |
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手塚治虫大全(3)
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積ん読チャレンジ(〜'17/06/11) 22/56 ’16/11/14 了 三冊目。 義務感で読んだが一冊の書籍として面白いかと問われれば正直微妙。 月光仮面が50万円以下、お子様番組は20万円そこそこと言う制作費が当たり前の時代に、制作費40万円を捻出し懐から2...
積ん読チャレンジ(〜'17/06/11) 22/56 ’16/11/14 了 三冊目。 義務感で読んだが一冊の書籍として面白いかと問われれば正直微妙。 月光仮面が50万円以下、お子様番組は20万円そこそこと言う制作費が当たり前の時代に、制作費40万円を捻出し懐から20万円を出した手塚治虫。 アトムのヒットを受けて半年後にはアニメ作品で制作費100万、1979年当時には下限が500万円、6、700万円(全て本人談)となったとのこと。 「手塚治虫が安価にアニメを請け負ったため、現代のアニメーターは苦労している」これは1979年にエッセイが書かれた時点で言われていたことのようで、1989年に手塚治虫が死去した際には宮崎駿も同様の言説を唱えている。 もともと負けず嫌いで知られる人だし、身銭を切ってまでアニメを始めた上に、当時のテレビ番組の制作費の事情も知らない人間にとやかく言われるのが余程悔しかったのだろうなと思う。 「“美形キャラ”って、Qさんなんのことか知ってるかい?ぼくも昨年ごろ初めて知ったんだよ。こいつはね、アニメのキャラクターの中で、主人公じゃないけど敵側の重要人物で、ワルだけど美男子、そして、その素性は、語るも涙といういきさつがあって、運命に弄ばれている青年、という設定なんだけど、これにその女の子たちの異常な人気が集まるんだ。こいつを、“美形キャラ”といってね、主人公より人気がある場合があって、まあ、言うなれば新撰組の沖田総司だよ。 どう考えても陰湿だねえ、今の女の子ってああいうホモ的で病的な男に魅せられるのかねえ、これをよく登場させるのはサンライズってプロダクションのアニメでねえ。」(P48) など、結構ぶっちゃけたトークが多数出てくる点は面白い。 -------------------- 気に入った表現・気になった単語 「よく料理番組とかグルメ探訪番組に、頭がからっぽそうな女の子が出て来て、食ったり飲んだりしたあげく、 「おいしーい」 なんて言う。きまって言う。あたり前じゃないか。そんな貧弱な語呂しか浮かばない子を、なぜグルメ番組にひっぱり出すのだ、といつも腹が立つ。」(P176) 「アヌシー会場で顔なじみのフェスティバルの顔役の一人であるブルーノ・エドラ氏に出あった。 「どうしてエロアニメばっかりほしがったんです?」 と訊いたら、 「いや、われわれは手塚さんを、エロティカル・アニメの大家だと思っているのです」 「ええっ?それなら久里洋二のほうに献上したいですね」 「手塚さん、ご存じのとおり、フェスティバルに出品する作品の大半は何らかの形でエロティシズムをテーマにしています。 暴力手なエロティシズムもあり、セックスそのものもあります。しかし、、われわれは、それをアニメによるエロティシズムをの本質とは思っていないのです。なにも性やポルノを描くことがエロティシズムじゃないんで、アニメが求めるほんとのエロティシズムは、こうだ、と納得いく作品にはほとんどお目にかからない。しかし手塚さんの作品にはある。だからわれわれは手塚さんを国際的なエロティカル・アニメ作家としてみんな評価しています」 「えーっ」とんでもない話になって来た。健全なお子さま向け作品を手がけてきた、子どもマンガ専門のぼくがエロ作家とな、なんたること! 「だって、『クレオパトラ』はありゃ駄作……」 「いや、手塚さんはどう思ってるか知らないが、あれはわれわれにとっては最高の作品なんだ。 そこで手塚さん、今回のフェスティバルでは私の司会で『アニメのエロティシズム』というシンポジウムをやるのだが、手塚さんも加わって一席ぶってほしいんだが」 「いったいこのぼくになにをしゃべれっていうんですよ。だいたいそういう理論もヘチマもないんだから……」 「それだ。なにも理論はいらない。手塚さんがいつも作るときの心境を語ってくれればいいんです。だいたいひどく下品なエロアニメが作られ過ぎる傾向がある。手塚さんのアニメの動きのなまめかしさは、メタモルフォーゼからくるものではないですか?」 「そういえば、ぼくはメタモルフォーゼを描くとセクシーなものを感じるんです」 「そういったことをしゃべってください。約束しましたよ……」 とうとうぼくはエロアニメ作家にされてしまった。」(P121〜123) P272〜 好きな映画についての話
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先生ご自身のエッセイです。 アマゾンでは「アニメーションを創った」というニュアンスで書かれてるようですが、アニメーション創ったのフランス人です。手塚先生が創ったのは日本のテレビアニメーションの下地です。(※わたしも勘違いしてました) おもしろいことに、このおかしな現象も本書で書...
先生ご自身のエッセイです。 アマゾンでは「アニメーションを創った」というニュアンスで書かれてるようですが、アニメーション創ったのフランス人です。手塚先生が創ったのは日本のテレビアニメーションの下地です。(※わたしも勘違いしてました) おもしろいことに、このおかしな現象も本書で書かれています(笑)アマゾンの担当者の方、早く気付くといいのにwwww 動画制作に興味があったので参考に、と買いました(3巻から買ったw) アニメーションを作成する際の「魅力」と「心構え」「ルーツ」 そんなものがよく分かりました。 「本当にいいものを創るってどういうことか」 というのがこの本での大きなテーマなのかなと感じました。 ここでいう「アニメーション」とは 「テレビアニメーション」「シネマアニメーション」「物語を表現するアニメーション」ではなく「アニミズム」 ただ純粋に「対象がメタモルフォーズするアニメーション」 という「創作全般」に対するもの メタモルフォースにエロチシズムを感じるっていうのは 自分にはなかった考えだなぁ、とすごく興味深かったです。 導入部は冒頭で書いたアニメーションの魅力 そのあと当時の業界の流れとか そのなかで「あんまり良くない動きだなー」と憂う 手塚先生ご自身のボヤキ (実際に電話でボヤかれてる様子をまんま載せてて、これすごい面白かったです。こんな電話受けてみたい…!!) ここのボヤキの部分が そのまんま現代にもマッチし過ぎてて 「なんという千里眼…!!! い、いや、これは歴史に学ぼうとしない& 進化したがらない現代人が悪いのか? ど、どっちもか?!」と かなりうろたえました。 あとは先生の好きな映画の話とその魅力 先生視点での当時の技術や 創作に対する当時の人達の姿勢 あと、ディズニー偉大だよねって話 最後には 先生の好きな映画/男優/女優のベスト10と 先生ご自身が選ぶアニメーション作品のシナリオ傑作集と ご自身が駄作と評された「クレオパトラ」の企画書要素の強いシナリオがあります。 そっか!グレタガルボか…! ゴダールはお嫌いか…!と、中でも私は ベスト10のタイトルと理由をガン見してました。 ここって、センスアップの為のヒントも たくさん隠れてるんですが 「ひとりの創作人としての独断と偏見」って言うのも ちょっと垣間見れるトコだったので すごく興味深かった部分でもありました。 ホント映画と作品作りが好きで、 「プライド」ではなく「スピリッツ」で 仕事に向かう人なんだなぁ、とか 「観てない作品が多すぎるな。…センス磨こう…」 と思わずには居られませんでした。 あと、観たい映画が増えました。 (私自身、懐古主義なんで"私が本当に観たいもの"がそこにある様な気がしてます。) (ここに書かれてる映画、 まとめてネット配信でやってくれるトコないかなぁ…)
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