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母と少年と担任教師
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | フランス書院 |
発売年月日 | 1993/04/24 |
JAN | 9784829604861 |
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母と少年と担任教師
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下衆な担任教師の毒牙にかかる母
基本は実母相姦だが、生徒たる息子の弱みに付け入って母を追い込み、遂には言いなりにまでさせる下衆な担任教師の策略が割り込んでくるところに別種の淫猥さがずっしりと加味された作品である。1人のヒロインに対して男が2人、しかも脅された母が抵抗したくてもできない状況というのは凌辱路線の構図...
基本は実母相姦だが、生徒たる息子の弱みに付け入って母を追い込み、遂には言いなりにまでさせる下衆な担任教師の策略が割り込んでくるところに別種の淫猥さがずっしりと加味された作品である。1人のヒロインに対して男が2人、しかも脅された母が抵抗したくてもできない状況というのは凌辱路線の構図と言えるが、昂ると早々に我を忘れて乱れ、刹那の肉欲に屈してしまう描写には和姦テイストもあり、かと言って、いわゆる「一竿」を基本とする昨今のフランス書院文庫の誘惑路線とは明らかに異なることから旧作ならでは、この作者ならではのテイストとも言えるであろう。どっちつかずと見ることもでき、何より古典的な設定ではあるのだが、それ故にツボにハマれば堪らない作風と言える。 まだ若手と思しき担任教師〈工藤〉の手管に屈していく未亡人の母【貴和子】36歳が片や息子〈慎也〉16歳と秘密の甘い睦言を繰り返す。これがほぼ交互に描かれる中で工藤と慎也には互いに見えざる接点があった。それは貴和子の内腿に付けられたキスマーク。これに違和感を覚えた工藤がさらに1つ追加し、それを見た(数が増えていた)慎也が訝しむというやり取りがある。互いに別の男の存在を意識し、嫉妬し、自分を誇示する対抗心を姿なき相手に見せつけようとする秀逸な演出である。これによってエスカレートしていく官能面が濃密さを増していく。 慎也が授業中の白昼に工藤は貴和子の在宅を狙い、お手伝いさんを尻目に立位で後ろから貫き、遂には情事の痕跡から相手が教え子であり実の息子(慎也)であると突き止め、貴和子の抵抗を失わせるに至る。「お母さん」から「奥さん」の次には「あんた」と呼び方も変わり、次第に不遜な横柄さを隠さなくなっていく。れっきとした婚約者がいながら独身の最後を貴和子で謳歌しようと画策する工藤は女に対して自信満々の鼻持ちならない悪役として充分な働きを見せるのだが、対抗心極まった果てに、あるいは貴和子をモノにしたと有頂天になった果てに施した剃毛が命取りとなる。この事態に確信を得た慎也の逆襲が工藤の婚約者に及ぶからである。 その結末は、状況を把握した慎也が婚約者を襲った後に確たる証拠を揃えた時点で終了となり、その後の顛末は読み手に委ねれてしまうのだが、できれば慌てふためき右往左往する工藤の狼狽やその後の落ちぶれた姿まで盛り込んだ、即ち工藤に天罰が下ったところまで見届ける痛快さをさらに味わいたかった気もする。しかし、それは蛇足ということであろう。 未亡人の母に忍び寄る下衆な担任教師という設定の良さ。抵抗するもその手管に翻弄され、屈して堕ちていく官能描写の淫猥さ。そして、それらが甘い母子相姦を狂わせていく見事なまでの演出には唸るばかり。個人的にはこの作者の最高級に位置づけられる屈指の名作と称したい。
DSK