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ヨセフとその兄弟 2 第一部・第二部
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ヨセフとその兄弟 2 第一部・第二部

トーマス・マン(著者), 望月市絵(著者)

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ヨセフとその兄弟 2 第一部・第二部

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 1986/01/01
JAN 9784480830692

ヨセフとその兄弟 2 第一部・第二部

¥3,355

商品レビュー

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2019/07/30

 第二巻である本書には第三部「エジプトのヨセフ」が収められている。  異母兄弟によって古井戸に投げ込まれたヨセフは、すんでのところで通りかかった隊商に助けられるが、奴隷としてエジプトに売り飛ばされる。ファラオの役人のポティファルに買い取られたヨセフはめきめきと頭角を現わすが、それ...

 第二巻である本書には第三部「エジプトのヨセフ」が収められている。  異母兄弟によって古井戸に投げ込まれたヨセフは、すんでのところで通りかかった隊商に助けられるが、奴隷としてエジプトに売り飛ばされる。ファラオの役人のポティファルに買い取られたヨセフはめきめきと頭角を現わすが、それが災いしてポティファルの処女妻エニ(ムト・エム・エネト)からベッドに誘惑される。ヨセフは拒絶するがエニから逆恨みされ、牢につながれることになる。 『魔の山』における垂直の旅とは対照的な水平の旅である。さまざまな人間模様が描かれたこの部分を執筆中に、作者のマンもまた突然の亡命を余儀なくされて国外に脱出し、自宅に置いてきた原稿を娘のエーリカが命がけで回収に行ったという逸話が残っている。ナチス支配が進行していた当時のドイツにおいて、ユダヤ人の物語である旧約聖書に材を取った小説の執筆はむろんご法度であり、つかまれば強制収容所での処刑もありえた。文字通り命がけで書かれたわけだが、そのような歴史の波に翻弄され多くの中断を経ながらも、文豪マンの筆は神が乗り移ったかのようにみじんも動揺を感じさせず、鏡のように澄んでいる。プルースト、ジョイス、カフカといった二十世紀を代表する実験的小説家たちとは一線を画し、あくまでも物語小説にこだわり続けたマンの、風格を感じさせる筆致である。

Posted by ブクログ

2018/07/09

4部作の3部になって、場面は、カナンからエジプトに移り、物語は、起承転結の転かな。 第1〜2部のなんだか複雑で、繊細な感じから、ダイナミックに話は展開する。ある意味、やや大味な感じもなくもないが、読みやすくはある。 奴隷としてエジプトに売り飛ばされたヨセフの出世と恋愛(?)物...

4部作の3部になって、場面は、カナンからエジプトに移り、物語は、起承転結の転かな。 第1〜2部のなんだか複雑で、繊細な感じから、ダイナミックに話は展開する。ある意味、やや大味な感じもなくもないが、読みやすくはある。 奴隷としてエジプトに売り飛ばされたヨセフの出世と恋愛(?)物語。 エジプトの宗教・政治問題とも絡まりながら、話は徐々にセクシュアリティと狂気に近づいて行く。物語の裏には、フロイトの心理学の影響も。 マンのいつものようなストーリーテリングで、最初は、ゆっくり、ゆっくりと舞台設定をして行き、物語は徐々に加速し、最後はクライマックスになだれ込む。 これは、マンが亡命中に書いた作品で、時々、そう言う時代背景がチラチラとするところもあるが、前面には出てこない。 基本、人間のあかるい面に目を向けたポジティブな作品。 この「ヨセフとその兄弟」は、この3巻まで書かれたところで、一旦、中断して、マンは「ワイマルのロッテ」を書く。これまた明るい作品。 暗い厳しい時代をこうした作品を書くことを通じて、なんとか耐えしのぼうとしている感じかな? 純粋に楽しみで書いているだけ、という感じもあるが。。。

Posted by ブクログ

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