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枝付き干し葡萄とワイングラス 超短編を含む短編集
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2008/10/22 |
JAN | 9784062149938 |
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枝付き干し葡萄とワイングラス
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商品レビュー
3.4
14件のお客様レビュー
日常の中に潜む不穏とな境目っていう言葉がしっくりくる。紙でちょっと切った指の傷みたいに、石鹸で手を洗わないと気付かないようなイライラはきっとみんな抱えて流して生きてる。
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「あたりまえの日常を営んでいるすぐそばに、奇異なものが存在することがあります。そういうものが、私はやけに気になります」 作者のあとがきにあったこの言葉に頷いた。 例えば私の場合なら、仕事場のそばをまだ明るいうちに歩いているときに、全身ショッキングピンクで固めた白髪のおじさんを何度...
「あたりまえの日常を営んでいるすぐそばに、奇異なものが存在することがあります。そういうものが、私はやけに気になります」 作者のあとがきにあったこの言葉に頷いた。 例えば私の場合なら、仕事場のそばをまだ明るいうちに歩いているときに、全身ショッキングピンクで固めた白髪のおじさんを何度か見かけたことがあって、服装は自由とは言えやはり奇異に感じるものがあって、そういう服装をし始めたきっかけが気になったりする。 自分には何の影響もないけれど奇異に感じて気になる、そういうことは日常に結構な割合で潜んでいるように思う。 この短編集は、そういった場面を切り取って淡々と描いているものが多く、ドラマティックな出来事はほとんどないけれど、すぐそばにありそうな感じがとても面白かった。 風邪をひいた一晩、妻が夫に、看病まではいかないまでも普段より優しくしてもらうお話だとか、妊娠を確認するために産婦人科を訪れた主婦が、待合室で眺める様々な夫婦像だとか、一組の夫婦が夜にドライブをする、それだけのお話だとか。 そういうよくある日常のなかに、時々「変てこ」なものが現れて、それが自分に直接影響を与えずとも、妙に気になったりする。 シンプルに、とても好きなタイプの短編集でした。 椰月美智子さんの作品は初めて読んだのだけど、これと同時に刊行された短編集がもう1冊あるようなので、それも読んでみる予定。
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突然訪れるエイリアンのような出来事と戦う人、どうしようもない感情に翻弄されるかわいそうな人、やるせない、なさけない、そんな感情だらけな日常でも、生きていかなきゃね。 そんな気持ちにさせられる短編集。
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