三国志 新装版(2) 講談社文庫

吉川英治【著】

• 販売会社／発売会社: 講談社
• 発売年月日: 2008/10/14
• JAN: 9784062761871

商品レビュー

2022/04/13

曹操の傍若無人ぶり…なのに部下は付いてくる。人の才を認め好む彼の性格に魅力は感じるが、既に悪の帝王が定着。最強の武人呂布は早くも死を遂げ、劉備は相変わらずの敗戦続き。その中で一際輝くのはやはり関羽でしょうか？義に生きる男は本当にカッコいい✨

2020/12/30

劉備まどろっこしい侍だな。張飛はどこでも阿呆。
劉備側を書かなかった李舜臣さんの方は文句なく面白かった。あえて王道三国志を読んでいるのだから、我慢…でも眠い。

3巻も読み始めたが、在宅勤務になり通勤時間が激減。読書タイムが確保できないので断念。図書館で借りて数週間で読むのは無理で、買うほど気になる本でないと読めない。またいつか会おう劉備よ。

2013/06/30

曹操軍が勢いを増す。小覇王 孫策の登場。呂府の死。夏候惇が自分の目玉を食べる。そして劉備がやっと少しずつ頭角を現しつつ、いつのまにか結婚して子供までいる。この小説はそのあたりのロマンスが省かれている。非常にドライ。
この巻の終盤、赤兎馬を手に入れた関羽の活躍っぷりは爽快以外の何者でもない。
この三国志はどうして主人公が劉備なのか。常に死と隣り合わせの世界では自らが生き延びる為、または野望の為、敵味方同士の裏切りが数多くある。そんな中そういった考えとは相反する、人徳（信頼）を第一に重んじる劉備の言動や行動は、誰もが胸を熱くするからだと思う。

“劉備「この地上は、それ故に、どんなに乱れ腐えても、見限ってはいけません。わたくしはいつもそれを信じている。ですから、どんなに悪魔的世相があらわれても、決して悲観しません。人間はもう駄目だとは思いません。むしろ、見えないところに、同じ思いを抱いている草間がくれの清冽をさがし、人間の狂気した濁流をいつかは清々淙々たる永遠の流れに化さんことの願望をふるい起こすのが常であります。」”

“劉備「美人の美も長くはありません」
曹操「そう先を考えたら何もかも儚くなる。予は人生の七十年、或は八十年、人寿の光陰を最大の長さに考えたい。仏者は、短し短しといい、空間の一瞬というが」”