21世紀の都市像 地域を活かすまちづくり

近畿都市学会【編】

• 販売会社／発売会社: 古今書院
• 発売年月日: 2008/10/10
• JAN: 9784772261043

商品レビュー

2012/06/16

　近畿都市学会、すいません、知りませんでした。立派な論文集です。

　関西学園都市の問題とか扱っているけど、空港問題がでてこないのは、２００８年の本だからか？

　勉強になった点。

(1)谷口先生が、コンパクトシティの概念整理と混乱を分析した上で、「一人あたり自動車燃料消費量」が入手しやすい指標だと提案していること。（ｐ１７）

(2)第二部の扉の写真で、ドイツのルールでは工場跡をそのまま環境公園にかえている事例がのっていること。そうだ、工場跡地の施設をそのまま公園施設にしていく可能性もあるよね。公園って無限の可能性をもっているような気がうする。上野くん勉強してみてね。

(3)住民参加型のＧＩＳとして、（株）岩手情報システムから、Kakiko Map OSEというソフトがオープンソースで利用可能で、各地で利用されている。（ｐ１５５）

　ウィキペデイァのようなみんなか書き込むことによって一つの事典になってしまうような動きのオープンソースを提供したら、どんどん建物の耐震性とか、危険性、逆に、おいしいお店とか雰囲気のある路地、危険な交差点などどんどん書き込まれるのではないか。都市計画行政や防災、復旧、復興にも有効な気がする。

　役所がお金をかけると膨大なカネがかかって、なんにも使われないものができるので、市民のみんなに書き込んでもらうソフト、これって発想転換としてすばらしいと思う。もうちょっと勉強してみます。