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対談 中世の再発見 市・贈与・宴会 平凡社ライブラリー66
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 平凡社 |
発売年月日 | 1994/08/15 |
JAN | 9784582760668 |
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中世の再発見 二人の中世史の巨人を招いた対談本。ワンピースに例える中カイドウとビッグマムの海賊同盟並みの二人。 贈与や宴会、市場などのテーマに関しての対談から、日本とヨーロッパの精神の基層をなす中世の人々の考え方を浮かび上がらせるとともに、11世紀頃を境に他の諸国と全く別の文化...
中世の再発見 二人の中世史の巨人を招いた対談本。ワンピースに例える中カイドウとビッグマムの海賊同盟並みの二人。 贈与や宴会、市場などのテーマに関しての対談から、日本とヨーロッパの精神の基層をなす中世の人々の考え方を浮かび上がらせるとともに、11世紀頃を境に他の諸国と全く別の文化的習慣を持つに至ったヨーロッパの特殊性についても触れる。特に贈与ではマルセル・モースの贈与論を引いた上で、贈与や互酬関係において人々が繋がりを持っていたとされる。貨幣は貨幣を媒介にしてこれまで関わってこなかった人々と新たな関係性を取り成すとともに、中世の人々は貨幣の持つ呪術性についても信じていた。ゆえに、彼らは死者への贈与として貨幣を地中に埋める習慣があったのであるが、キリスト教は死者への贈与を辞めさせ、教会への贈与に切り替えさせた。この転換により、世の中に広がる貨幣の絶対量が増加し、貨幣経済の発展の地盤になったとされる。さらに、貧者に対しての施しと言う観点でも、贈与や互酬の観点から人々にパラダイムシフトを促していた。一般の人々への贈与は反対給付によりその人と関係性が生まれるが、貧者への施しは、反対給付ができないため、関係性は生まれない。しかしながら、キリストは死後の世界にてお返しをすることができるという考え方を広めた。これまでの単なる水平的な互酬の関係性、さらには顔の見える関係性の中で行われていた贈与に対して、死後の世界という垂直的な概念を導入することで、人々の施しや贈与の関係性に広がりを生み出した(普遍化)ことにヨーロッパ史における最大の転換点が生まれたという話は非常に面白かった。 キリスト教会が彼岸を設定した新たな贈与慣行を形成することで、教会には多くの貨幣が集まることになるが、その時代には支配者は教会に近づくことでしか自らの地盤を形成することができなかった。しかしながら、このような贈与慣行に対して、ルターが免罪符批判によって彼岸を媒介とした教会への寄進を一部看破したことで、教会に多くの貨幣が集約する贈与慣行を衰退させ、世俗の支配者が聖なる世界の支配者に対抗する土壌を作ったという点で、世界史的な意味を持つ。ルターの免罪符批判により聖俗のパワーバランスが崩れるが、キリスト教が生み出した垂直的な概念-時間の組織化-は人々に根付いており、こうした概念が「公」の概念へ繋がっていく。「公」とは垂直的な概念を導入することによって、人々の横のつながりを拡大させ、これまでの地縁血縁のみの関係性からの広がりを生み出した。今回の対談の最大のポイントは、阿部謹也氏がこの「公」の概念から網野氏の代名詞である「無縁」の概念に近似した形を見出すとことにあった。
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民俗学から法学、経済、宗教まで幅広く扱われていて面白い 割と会話のドッヂボール感が強いけど、参考文献として色々読みたくなるので興味の入り口として良いかも
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読むと面白いのだけども、自分の問題意識とはマッチせず、途中でストップ 読みたい本が多過ぎて、ガッツリとこないものは、どんどん飛ばしてます いや、こういう本があるとかじって知ってれば、そういうタイミングがきたときにまた読めばいいのだ
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