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神の民俗誌 岩波新書
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神の民俗誌 岩波新書

宮田登【著】

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神の民俗誌 岩波新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2008/09/19
JAN 9784004200970

神の民俗誌

¥550

商品レビュー

3.5

7件のお客様レビュー

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2024/06/25

こちらもたまたま立ち寄った奈良の豊住書店で購入。宮田登の著書を読みたいと思いながら長らく読めていなかった。伊藤比呂美との対談を40年ほど前に読んで衝撃を受けた。産屋とか忌屋とか、そういうことばに初めて出合った。子を産んでくれた女性をけがれているとしてしばらくのあいだ別の建物に住ま...

こちらもたまたま立ち寄った奈良の豊住書店で購入。宮田登の著書を読みたいと思いながら長らく読めていなかった。伊藤比呂美との対談を40年ほど前に読んで衝撃を受けた。産屋とか忌屋とか、そういうことばに初めて出合った。子を産んでくれた女性をけがれているとしてしばらくのあいだ別の建物に住まわせるとか、月経があると毎月1週間ほども火を別にして生活するとか、なんという女性差別だろうか、などと思ったものだ。ただ本書を読んでの印象は少し違った。それは女性をいたわってのことではなかったのか。産後1ヶ月くらいは家のことはせず、ゆっくりさせてあげるとか、月経でつらいときもゆっくりしてもらうとか、何らかのそういう意味合いも含まれていたのだろうと思う。いろいろな神に神頼みをするのは、人間は自然には逆らえなかったからだろう。田植えの際、豊穣を願って、あるいは雨乞いであったり、家族の健康を願ったり、無事出産できることを願ったり。これは出産時に亡くなることが多かったり、病で突然亡くなる人がいたり、雨が降らずに凶作になってしまうことがあったり、そういうどうしようもないことが度々起こったために、神にお祈りをしたのだろう。「光る君へ」を見ていてもそういう感覚がよく分かる。日食なんていうのも相当恐ろしかったことだろう。それから興味深かったのは、まえがきにあったと思うが、日本人が、そこら中にいる神に、何でもかんでも願い事をして、節操がないと、外国人が驚くという話。まあそこが日本の良いところでもあるのだろうなあと、日本びいきに思うのでした。それから厄年というのが割と勝手に増えたりしている様子を見ると、厄除けの神様というのは、実は神社が金儲けのために行っているのではないかと邪推してしまいます。

Posted by ブクログ

2021/07/06

民俗学の立場から、日本における神の信仰のありかたについて考察をおこなっている本です。 とりあげられている話題は多岐にわたっていますが、「穢れ」についての考察が中心的なテーマとなっています。著者は、「ケガレ」を稲の稔りが弱まった状態を意味する「毛枯れ」に関連づける説を紹介して、「...

民俗学の立場から、日本における神の信仰のありかたについて考察をおこなっている本です。 とりあげられている話題は多岐にわたっていますが、「穢れ」についての考察が中心的なテーマとなっています。著者は、「ケガレ」を稲の稔りが弱まった状態を意味する「毛枯れ」に関連づける説を紹介して、「ハレ」と「ケ」の循環のなかに「ケガレ」とそこからの回復を位置づけることが可能ではないかという主張を展開しています。 著者自身も「おわりに」で「本書では、神と人との関係がケガレを介在にして成り立っているということを民俗学的に説明しようとした」と述べつつも、「ケガレ」の諸相を紹介するにとどまっていることを告白しており、その体系化がなされているわけではありません。とはいえ、日本の信仰のありかたについて興味深い観点が提示されているように思います。

Posted by ブクログ

2019/06/09

筑波大学名誉教授、宮田登 著。 筑波大学の授業科目「日本の宗教と芸能演習」の教科書。 キーワードと各論をひと続きに辿る。 民俗学の基本事項がまとまっており一冊で入門にも適している。各地の具体例が数多く紹介され非常におもしろい。 私の地元にも白山神社とその近くに部落があり、興味が...

筑波大学名誉教授、宮田登 著。 筑波大学の授業科目「日本の宗教と芸能演習」の教科書。 キーワードと各論をひと続きに辿る。 民俗学の基本事項がまとまっており一冊で入門にも適している。各地の具体例が数多く紹介され非常におもしろい。 私の地元にも白山神社とその近くに部落があり、興味があって本書を手に取った。何かわかったかというと微妙だが、持つべき観点というかヒントは散りばめられていた。本書のどの章もそうだが、広く取材してはいるが深入りはされていない。民俗学のトンデモ説も紹介され学者はこうも想像力豊か(皮肉)なのかと疑ってしまうが、それを批判するわけでもなく、賛同するわけでもなく、結論は出さないように見受けられる。総じて、初学者に考えさせる話題提供の感がある。 頭から読むと引き込まれる構成になっている。章ごとにテーマは異なるが、つまみ食いせず、順番に読むと本書の良さを感じる。 目次 0.はじめに 1.誕生の民俗―出産とウブ神 2.山の神―女の力 3.ハレとケ、ケガレ―日本人の「穢れ」観 4.神々と厄年 5.シラヤマ神―死と再生 6.和合の神―ケの維持のために 7.おわりに

Posted by ブクログ

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