鍼灸 臨床こぼれ話

宮脇和登(著者)

• 販売会社／発売会社: 鍬谷書店
• 発売年月日: 1996/05/01
• JAN: 9784861290442

商品レビュー

2024/07/26

著者の宮脇和登（みやわき　かずと）氏は臨床歴３０年を数える熟練の鍼灸師です。
本書は同氏の遭遇した症例を、エッセイ形式でまとめたものです。

著者のスタイルは「経絡治療」で、流派は「東洋はり医学会」です。
経絡治療は、柔らかな刺激で人体のバランスを整えるという治療法、
東洋はり医学会は、視覚障碍者が中心となって運営する組織で、独自の方法論を多数考案しています。
奇経治療、刺絡、部位を点字読みで示したナソ（頚腕部）やムノ（鼠径部）の名がついた特効穴など興味深い方法を駆使していました。
症例は痛み、成人病、消化器、呼吸器、女性疾患などに分類され、それらを苦労しながらも鮮やかに治療する姿が生き生きと描かれていました。

本書はこのように実際の治療を、臨場感たっぷりに描かれていました。
わかりやすく、読み応えがありました。