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ぼくのうちに波がきた
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2003/06/21 |
JAN | 9784001108644 |
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商品レビュー
3.9
8件のお客様レビュー
メキシコのノーベル賞受賞の詩人オクタビオ・パスの怪談をもとにしているが、その自由奔放なお話が実に面白い。海からついてきた女の子の波。ぼくはその波といっぱい遊ぶのだが。
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メキシコの詩人オクタビオ・パスの「波と暮らして」を絵本化したものです。「波と暮らして」はこちらに収録。 https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/4309464521#comment ぼくは海水浴でひとつの波と友だちになった。 お...
メキシコの詩人オクタビオ・パスの「波と暮らして」を絵本化したものです。「波と暮らして」はこちらに収録。 https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/4309464521#comment ぼくは海水浴でひとつの波と友だちになった。 お父さんとお母さんに頼んで波を家に連れて帰ったんだ。 波との生活は楽しいことがいっぱい。 光に輝く波はきれいで、お日さまとダンスをするんだ。 波がぼくを抱き上げて、優しく床におろしてくれる。 夜中じゅうぼくを揺らしてくれたり、たくさんお話をした。 でも、困ったこともいっぱい。 機嫌が悪い波は、黒くなって部屋中を荒らし回る。 お友達になるかなと思って魚を入れてみたら、魚とばっかり遊んでる。 曇りの日なんて波のご機嫌は最悪。遠くの方から海の怪物まで連れてきた。 我慢できなくなったお父さんとお母さんは、ぼくを連れて家を出た。 寒い寒い冬が過ぎて家に帰ったら、波はすっかり凍っていたんだ。 ぼくたちは波を海に返しに行ったよ。 波のいなくなった窓から雲を見てぼくは思う。次は雲を連れて帰りたいな。(嵐になるよ!) === オクタビオ・パスの「波と暮らして」では男性が海から波を連れて帰ってくるがわがままな波に振り回されて、残酷な結末を招くというものです。ここでの波は、女性を表しているんだろうなあというのがわかりやすい解釈です。 そんな大人向けの残酷さもある幻想短編をよくもまあ子供向けの絵本にしたなあと思いますが、物語の筋である「海の波を家に連れて帰ったら楽しいだろうな」というところは子供向けでもあるのかな。 絵本の言葉も、オクタビオ・パスの文章をそのまま使っている(子供向けにしない)ところもあり、ただ「子供にわかりやすく絵本にしてみました」ではないところがすごいなあ。 しかし絵本にしたからと言って微笑ましい絵柄でもお話でもなく、ファンタジーなのか、一種のホラーなのか微妙なところ。
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オクタビオ・パスの原作とは似ているけど違う。 原作を読み終わった後の、なんとも言えない余韻が良かったけれど、この絵本だとそれがない。
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