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ブエノスアイレス事件 白水Uブックス63
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 白水社 |
発売年月日 | 1984/08/20 |
JAN | 9784560070635 |
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ブエノスアイレス事件
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商品レビュー
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1973年発表、アルゼンチンの作家マヌエル・プイグ著。サディスティックな性向の美術評論家とマゾヒスティックな性向の女性彫刻家の不毛な恋、その悲劇的な末路。各章の冒頭には映画からの引用があり、記者とのインタビュー、二者間の会話(それも片方の人物のせりふが空欄になっている)、検死解...
1973年発表、アルゼンチンの作家マヌエル・プイグ著。サディスティックな性向の美術評論家とマゾヒスティックな性向の女性彫刻家の不毛な恋、その悲劇的な末路。各章の冒頭には映画からの引用があり、記者とのインタビュー、二者間の会話(それも片方の人物のせりふが空欄になっている)、検死解剖の報告書、速記(「人目 用心 行く 車まで」といった単語の羅列)、などの断片のコラージュが大きな比重を占めている。 ストーリー自体は、よく考えるとかなり俗っぽくはあるとは思うし、同じ著者の小説なら「蜘蛛女のキス」の方が完成度が高いだろう。ただ本小説に関して感じるのは、あらゆる技法を用いて不毛な愛を描こうとする著者の実験的な意気込みだ。そして不思議なのは、そのような散漫とした手法を何となく受け入れてしまえるという点だ。それはおそらく映画への偏愛が作品全体を貫いているからだろう。だから俗っぽさも実験精神も一つの独特な体裁を保ってしまうのである。 ラストシーンの視点のずらし方はすばらしいものを感じた。あくまで他人のような立場の人物の視点で描いて、主人公が移っていく気配を残しつつ終わる。上がりも下がりもせず、ずらして希望を仄めかすエンディングが好みに合っていた。
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歪んだ恋愛観を持つ男女の破滅的な愛の物語……だが、 通常の叙述だけでなく、シナリオの断片や電話でのトーク、 新聞記事などの体裁を取った文章が挿入された、 実験的な小説。 雑多なテクストが織り込まれた作品というと、 ストーカー『吸血鬼ドラキュラ』や、 スタージョン『きみの血を』を思...
歪んだ恋愛観を持つ男女の破滅的な愛の物語……だが、 通常の叙述だけでなく、シナリオの断片や電話でのトーク、 新聞記事などの体裁を取った文章が挿入された、 実験的な小説。 雑多なテクストが織り込まれた作品というと、 ストーカー『吸血鬼ドラキュラ』や、 スタージョン『きみの血を』を思い浮かべるが、 並べて比べちゃイカンよね。 どんな手法を用いようとも、 ストーリー自体に面白味がなければ意味がない、と思う。
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せっかくだからブエノスアイレスで読もうと思って、持ってきた本。 「トンでる・・・。ついてけない・・・。」と思いながらも、なぜか夢中になって読んでしまった・・・。本当に面白かった。意味不明な病みつき感。 プイグって変態やわぁ。 映画の知識があったら、もっとおもしろかったかも。
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