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日本共産党の研究(3) 講談社文庫

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 1983/07/15 |
JAN | 9784061830431 |


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日本共産党の研究(3)
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商品レビュー
3.8
6件のお客様レビュー
最終巻では、リンチ共産党事件から党壊滅および軍部独裁の時代まで、またリンチ事件と復権問題に関する付録と資料が収録されている。第二巻の終わりで、佐野学と鍋山貞親、さらに河上肇が転向したことに触れた。それだけではない。スパイMをきっかけにスパイ査問が広がり、体制側による大量検挙、党...
最終巻では、リンチ共産党事件から党壊滅および軍部独裁の時代まで、またリンチ事件と復権問題に関する付録と資料が収録されている。第二巻の終わりで、佐野学と鍋山貞親、さらに河上肇が転向したことに触れた。それだけではない。スパイMをきっかけにスパイ査問が広がり、体制側による大量検挙、党にまつわるスキャンダルと、立て続けに打撃を与えた。これらの原因が合わさったことで、組織の足場を失ってしまい、これまでのような党の再建は厳しくなった。この頃まで、人民戦線運動が活発であったが、1936年〜38年に共産党系、労農系ともに、弾圧されてしまう。これにより、ファシズム体制が形成される。それ以降は第2次世界大戦が終焉するまで、まともな活動はできなくなった。 本書の後半では、リンチ共産党事件の真相について、著者なりの視点で考察する。この事件で死亡した小畑達夫の死因について言及されるが、そこで触れられた「ショック死」に関する知識がわかりやすい。そもそもショック状態とは、末梢血管系の循環状態が乱れ、血液循環障害が起きた状態で、その発生の原因となるものは、火傷や外傷など、さまざまである。そして、これらが作用が強いと、死をもたらす、いわゆる「ショック死」となる。
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第三巻では、リンチ共産党事件の真相にせまります。また巻末には、著者の記事に対する日本共産党からの批判に応答をおこなった付録および資料などが付されています。 「スパイM」の暗躍時代以降も、特高によるスパイ活動はおこなわれ、大泉兼蔵が野呂栄太郎の信頼を獲得して、共産党の中心部に入り...
第三巻では、リンチ共産党事件の真相にせまります。また巻末には、著者の記事に対する日本共産党からの批判に応答をおこなった付録および資料などが付されています。 「スパイM」の暗躍時代以降も、特高によるスパイ活動はおこなわれ、大泉兼蔵が野呂栄太郎の信頼を獲得して、共産党の中心部に入り込んでいました。しかし、袴田里見が大泉と小畑達夫がスパイではないかという疑いをいだき、宮本顕治らを説得して、両者に対する査問がおこなわれます。本書では、この査問の経緯と小畑の死因との関係、さらに小畑がほんとうにスパイだったのかということについて、くわしい検討をおこなっています。 その後、共産党はスパイが組織内に入り込んでいるのではないかという疑心暗鬼から瓦解への道をたどっていきます。共産党の指導のもとにあった全協との対立がその傾向に拍車をかけますが、著者はそこに戦後の日本共産党にまでつづいていった問題点を見ようとしています。 巻末の「付録」では、宮本が釈放された経緯についても取材・調査がおこなわれ、その結果が示されています。
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本巻における主張は前2巻と変わっていない。 本巻で読むべきは、本編の後に収録されている資料だろう。裁判記録や鑑定記録まで収録されている。 さらに参考文献・資料も注目すべきである。本書の執筆にあたり、膨大な文献・資料に当たっているだけでなく、多くの関係者に対して取材を行っている...
本巻における主張は前2巻と変わっていない。 本巻で読むべきは、本編の後に収録されている資料だろう。裁判記録や鑑定記録まで収録されている。 さらに参考文献・資料も注目すべきである。本書の執筆にあたり、膨大な文献・資料に当たっているだけでなく、多くの関係者に対して取材を行っている。おそらく当時、共産党の中枢にいた人物までは取材できなかったのであろうが、可能な限りの人物にあたったと思われる。
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