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ソフィーの選択(上) 新潮文庫
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ソフィーの選択(上) 新潮文庫

ウィリアム・スタイロン(著者), 大浦暁生(訳者)

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ソフィーの選択(上) 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 1991/10/25
JAN 9784102360019

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商品レビュー

4

2件のお客様レビュー

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2010/05/28

哲学、小説、冒険、フ…

哲学、小説、冒険、ファンタジー、これらが合体したのがこの本。小説をよんでいる感覚で哲学についてわかりやすく勉強できるいい本だと思います。しかし、前半の方は哲学の難しい話を(結構簡単に書かれてはいるが)主人公が読んだりすることが少なくなかったので、少し疲れました。しかし、後半からは...

哲学、小説、冒険、ファンタジー、これらが合体したのがこの本。小説をよんでいる感覚で哲学についてわかりやすく勉強できるいい本だと思います。しかし、前半の方は哲学の難しい話を(結構簡単に書かれてはいるが)主人公が読んだりすることが少なくなかったので、少し疲れました。しかし、後半からは話の核となる謎の現象の正体もわかってきて一気に読めました。簡単に哲学について知りたい人にはおすすめの一冊です。

文庫OFF

2018/06/05

今まで目にしたものの、一度も手にとって読んだことがなかったのだが、もしかしてタイトルがあまり劇的・ドラマチックではないからなのかもしれない。しかし読み始めたら面白くて止まらなくなり、文学らしい作品でありながら一気に読んでしまった。内容は大変重く、読み終わるまで気持ちが暗くなること...

今まで目にしたものの、一度も手にとって読んだことがなかったのだが、もしかしてタイトルがあまり劇的・ドラマチックではないからなのかもしれない。しかし読み始めたら面白くて止まらなくなり、文学らしい作品でありながら一気に読んでしまった。内容は大変重く、読み終わるまで気持ちが暗くなることが多かったが(読んでないとき)。が、実際に読んでいるときには、初夏の爽やかな匂い、未知の体験への希望と期待、貪るような情熱、などなど、明るく時には滑稽な描写と、そこに不吉な出来事、恐怖と恥辱と後悔が入り混じった灰色の罪悪に彩られた過去が織り交ぜられ、まるで音楽のようだった。私は音楽には疎いが。とにかくドラマだ。 たった数ヶ月知り合いだったポーランド女性から聞いたアウシュビッツの話からここまでの物語が出来上がるのは、スタイロン自身が偉大な小説家であるからというのはもちろんなのだが、ユダヤ人やドイツ周辺のヨーロッパの人々をあのような形で殺し尽くしたナチスのやり方が一体何だったのか、という問いに対して答えが見つからないから、なのだろうと思う。被害者であるはずのソフィーにも、残ったのは抗うこともできないほどの強い罪の意識(心が石になるほどの)、悪を心に抱えた自分でしかなかったのだから。強制収容所とは(そしてその時代とは)、生き残った人間にそれほどまでの罪の意識を刻み込む世界。答えのわからない問いを問い続けるのが文学の役割なのかも、と思った。

Posted by ブクログ